《ニュース》

中国・上海で、長期化する都市封鎖への不満を表すため、市民の間で共産党の革命歌「インターナショナル」を歌唱・演奏する抗議方法が広がっています。

こうした中、現地警察が同曲を演奏した疑いのある男性を連行する動画が拡散。社会主義国で同曲の演奏を取り締まる皮肉な出来事に、波紋を呼んでいます。

《詳細》

「ゼロコロナ」政策のもと、上海市では長期にわたる都市封鎖が続いています。人々は買い物に行けず、食料の配給も滞っているために飢えに苦しみ、不満と怒りが蓄積しています。

封鎖網が強行突破される地域が出るなど、さまざまな形で抗議行動が広がっていますが、検閲や取り締まりを一時的に凌(しの)ぐ、または当局への皮肉を示すような抗議方法が見られます。

今回問題になった「インターナショナル」は、中国共産党の重要行事で必ず斉唱され、昨年の共産党創立100周年記念関連式典でも、フルコーラスで歌われたことなどが話題になりました。

ところが同曲の歌詞は「飢えと寒さの奴隷たちよ、立ち上がれ!」と革命を鼓舞する内容になっており、これが奇しくも食料物資を断たれ、奴隷同然の"収容"状態になっている上海市民の姿と重なります。

そのため、直接的に当局批判をするのではなく、同曲を自宅で歌唱・演奏したり、ネットにアップしたりすることで、間接的に抗議し、当局の矛盾を皮肉る動きが一部で広がっています。

これを当局は問題視し、同曲を演奏したとされる市民を連行。その様子を撮影した動画が拡散され、さらなる反発を呼んでいます。地元のネットユーザーからは、「インターナショナルは市の党書記(上海市トップの李強氏)も歌っている。彼も連行しよう」「社会主義国でインターナショナルを演奏してはいけないのか?」といった声が上がっているといいます。

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