《ニュース》

ウクライナ危機の影響で燃料費が高騰しているため、5月以降も電気料金が上がり続ける見通しとなっています。

《詳細》

ロシアによるウクライナ侵攻によって、欧州におけるエネルギー需給ひっ迫の懸念が強まり、原油・液化天然ガス(LNG)の輸入価格が共に高騰しています。

燃料価格の上昇を受け、大手電力5社(東京電力、中部電力、九州電力、東北電力、北海道電力)は5月、これまで引き上げ続けていた家庭向け電気料金をさらに引き上げる見通しです(16日付日経新聞電子版)。東京電力を例に取れば、1年前よりも2割高くなります。

燃料費上昇が続けば、各社とも6月以降も電気料金を引き上げ続け、冷房による電力需要が高まる夏にさしかかれば、国民に大きな負担がのしかかることが懸念されています。

上記5社以外の大手電力(関西電力、中国電力など)も、長期的な燃料費増にともなって電気料金の引き上げを続けてきました。その結果この4月、燃料高を転嫁できる上限額に達しています。これ以降は、燃料費が膨らんだ分のコストを自社負担しなければならなくなりますが、各社の経営基盤をあまりに圧迫する状況が続けば、上限の引き上げ(根本的な電気料金引き上げ)の議論が出てくる可能性もあります。

さらに電気料金に上乗せされている「再エネ賦課金」も5月、太陽光発電所などが増加する中で、大手電力10社すべてにおいて引き上げられます。

企業ごとに相対的に決められる法人向けの電気料金も当然、かなりの上昇圧力にさらされており、企業活動にも大きな負担となることが予想されます。

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