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中国がこのほど、海外への新たな石炭火力発電所輸出をしないと表明しました。

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習近平・中国国家主席は21日に行われた国連総会での演説(事前収録)で、「中国は他の途上国がグリーンエネルギーや低炭素エネルギーを開発するための支援を強化する一方、海外で新たな石油火力発電プロジェクトを立ち上げることはしない」と表明しました。

これは脱炭素を掲げるアメリカが要請し続けてきたものです。ケリー大統領特使(気候変動問題担当)が8月31日から訪中した際にも要請しており、9月10日に行われた米中首脳の電話協議においても、バイデン米大統領から要請がなされたと思われます。

その結果このほど、中国側が要請を"飲んだ"ような形となりました。

ケリー氏は、「この件について中国にかなりの間、働き掛けてきた。習主席がこの重要な決定をしたと聞いて非常に喜んでいる」と歓迎するコメントをしています。

ただ、習氏の上記表明が具体的に何を意味するのか詳細は分かりません。資金提供も含めた発電所建設をすべて取りやめることを意味するのかは不明だといいます。

アメリカは10月末からイギリス・グラスゴーで開かれる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向け、さらなる取り組みの加速や確約、具体化などを中国に求めていくと見られます。

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