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米韓の外交・国防閣僚会合(2プラス2)が18日にソウルで開かれ、両政府は、北朝鮮問題で緊密に連携し、日米韓3カ国の協力が重要であるとした共同声明を発表しました。一方、中国を刺激したくない韓国への配慮として、共同声明では、中国問題への言及はありませんでした。

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米韓2プラス2の開催は、約5年ぶり。北朝鮮に融和的な文在寅政権下で悪化した、米韓関係の改善が目的とされました。

米韓は、北朝鮮問題に関する国連の制裁決議を遵守する重要性を確認し、今後もハイレベルの協議を続ける必要性を強調。しかし、中国とは対決姿勢をとりたくない韓国側の要望が反映され、声明では、中国の軍事拡張や人権問題などが明記されませんでした。

そのためブリンケン米国務長官は共同記者会見で、「中国は一貫して約束を破り攻撃的な行動をしており、インド太平洋地域の安定と安全保障、繁栄にどのような困難をもたらしているかを議論した」と会談内容をあえて公表し、中国問題で、韓国に連帯を求めたことを示唆しました。

韓国は「自由で開かれたインド太平洋戦略」や、日米豪印(クアッド)の連携からも距離を置いています。今回の2プラス2では、それに関しても議論がなされ、韓国は米中のどちらの陣営につくのか、「踏み絵」を迫られる状況が続いています。

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