《本記事のポイント》

  • 中国の感染状況は「公式発表」より深刻
  • 「ビジネス往来」継続は王毅中国外相との密約か
  • 日本政府は、親中路線を改めるべき

政府は7日、2度目となる緊急事態宣言を発令した。2月7日までの1カ月間、大幅な営業時間の短縮、さらに夜間の外出自粛や7割のテレワークの実施を要請。日本経済をひっ迫させながらも、コロナの感染を収束させようと必死だ。

一方で、国内には厳しい措置を講じながらも、中国をはじめとする11カ国・地域からのビジネス客の往来を継続するとの動きが、日本政府内にみられる。一時は外国からの渡航の全面停止を検討していたが、相手国との交渉が困難と判断してビジネス往来を継続するように政府が調整に入ったことを、政府関係者が7日、共同通信の取材に対して明らかにした。

あくまでも往来の継続は、相手国で感染力が高いとされるコロナの変異株「VOC-202012/01(N501Y)」型の市中感染が確認されるまでとしているが、それ自体、日本の隙だらけの対応を露呈させている。

コロナの感染に歯止めがかからない中国

多くのマスコミは報じないが、中国ではコロナの感染者が急増している。

昨年12月から、四川省の成都市、遼寧(りょうねい)省の大連市と瀋陽(しんよう)市、河北省の石家荘(せっかそう)市、さらには首都・北京市などの一部の地区で、いわゆる「都市封鎖」状態に入っている。さらに香港では新しい変異株の感染者も報告されている。隠蔽体質で正確な情報が分からない中国において、感染被害の事態は公式発表より深刻であることは、もはや常識と言ってよいだろう。

コロナが発生した直後、中国の公式発表を信じ、中国人の渡航を継続した各国は、感染被害を拡大させた。本誌2021年2月号でアジア問題専門家であるゴードン・チャン氏は、「中国人観光客を使って、全世界にコロナを広げました。中国は国内の移動を制限する一方、他国には圧力をかけて、中国人観光客の渡航を続けさせました。その結果、中国人観光客を受け入れた国では、現実にパンデミックが起きています」などと指摘。今回も日本が日中の渡航を継続するのは、同じ轍を踏もうとしていると言える。

「ビジネス往来」継続は、日中間の密約でもあるのか?

そもそも中国で感染者が増えているというより、同国が生物兵器としてのコロナを世界に拡散した事実を考えてみれば、渡航を認めることは道義に反する(本誌2021年2月号参照)。

同月号で詳述しているように、中国はコロナを使って世界戦争を仕掛けた痕跡が明らかになっている。イギリスで突如感染が拡大した「変異株」も、中国が生物兵器としての「強力応用ウィルス」を撒いた可能性が極めて高い。そうしたウィルスの脅威を甘くみて、中国との渡航を維持するのはかなり危険だ。

昨年11月だけでも、日本に訪れた中国人の数は、約2万人に上る。だが「ビジネス関係者」とは名ばかりで、日本各地で中国人観光客の目撃が報告されている。国内には「自粛要請」と称して、経済の締め上げを行っているのにもかかわらず、ここにきて「ビジネス往来」を継続すれば、昨年11月末に行われた中国の王毅外相と菅義偉首相との間で、何か密約が交わされたのではないかと疑いたくなる。

欧米を中心に中国への批判と制裁が強まる中、菅政権はそれでも中国との現状のような関係を堅持し、安倍前政権から引き継がれる「米中二股外交」を続けようとするなら、天照大神の霊言で示されたように神の逆鱗に触れかねない(本誌2021年1月号参照)。

日本がやるべきは、欧米と足並みをそろえて中国の悪事を糺し、日米同盟を堅持し、対中包囲網を強化していくことだ。

(竹内光風)

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