今国会で審議されている、検察官の定年延長を可能にする「検察庁法改正案」が物議を醸している。

同法案は、検事総長や最高検次長検事、東京高検検事長の定年が、内閣の判断により、最長で3年延長できる特例規定を新設するものだ。それに対し、一部マスコミは「安倍政権の改正の狙いは、政権に近い黒川弘務(くろかわ・ひろむ)・東京高検検事長の定年を延長させ、検事総長に就かせるためではないか」という疑念を持ち、批判を加えている。

田中角栄元首相が逮捕されたロッキード事件のように、検察官は、政権の汚職問題などに切り込む権限を持つがゆえに、政治からの「独立性」が求められる。今回の特例が認められれば、内閣が検察人事権に過度の影響を及ぼし、その独立性が失われると懸念されているのだ。

黒川氏は、安倍政権下で、重要なポストを歴任し、「政権に近い」と評される。そのため一部マスコミは、「官邸の守護神」「官邸の番犬」「腹黒川」などのさまざまなレッテルをはり、検察OBまで含めて、非難の大合唱をあげている。

このような批判が渦巻く中、大川隆法・幸福の科学総裁は、黒川氏の守護霊霊言を16日に収録した。本霊言は、『黒川弘務検事長の本心に迫る』と題され、19日より全国の書店で緊急発刊されるが、大川総裁は、発刊の趣旨を同書の「まえがき」の中で以下のように述べている。

四十年余り前には、同じ大学の、同じ学部の、同じクラスの友人・知人であった人が、大手新聞の複数の社説で名指しで批判されていたら、多くの人々はどのように感じるだろうか。 (中略) 私自身は、自制して黙っていた。しかし、日本の未来の分岐点にさしかかって来たと思うので、少しでも彼の人柄や、人生観の一端を情報として、世間に公開してもよいかなと感じるようになった

全体観をもって仕事をする

同書の中で黒川氏の守護霊は冒頭、「検察官というのは、『言論の自由』がなくてね(笑)、本当に」と述べ、自分の意見が言えないことへのもどかしさを見せた。その上で、「本当は定年と言やあ定年だから、もう辞めたってもういいんだけどね。いいんだけど、何か『男の意地』があるからさあ」とし、自分の欲でポストにしがみついているわけではないと主張した。

大きな論点となっている「安倍政権寄り」との批判について、黒川氏の守護霊は次のように語り、強く反論した。

「スポーツ紙とか夕刊紙とかが、面白そうに、『腹黒川』だの、『安倍の番犬』だの、『官邸のゲッベルス』だの、いろいろ言っているけど、いやあ、私は、やっぱり、検事総長や東京高検検事長である以前に検察官だ。だから、自分の正義感に触れた場合、許さないものは許さない。だから、それについては妥協はしない。

だけど、(政権から)情報としては取らなきゃいけないものがある。検察官も、下だったら、事件だけを捜査していればいいけど、上になれば、もうちょっと、『政治全体の問題』、『法律の問題』や『経済の問題』、『外交の問題』、全部をひっくるめて、あるいは、『神仏の考える正義』まで含めて、『何が正しいか』を考えるべきであるんでね。だから、その意味で、何て言うか、政治にすり寄っているように見えているかもしれないけど、どっこい、"全部を身売り"する気はありません」

「検察官としての本懐は忘れるつもりはない」

定年延長で、政権の番犬になるとの指摘はどうか。

黒川氏の守護霊はその懸念を念頭に、「検察官っていうのは、いかに政治家にかわいがられているように見えても、"脇差"は一本、いつも差していますので、いざというとき、許せないときには、"脇差"を抜いて、相討ちになるつもりで刺します。それは信頼していただきたい」「検事長の本心としては、『検察官としての本懐は、忘れるつもりはない』という、これははっきり言っておきたい」などと述べ、検察官の職務は全うすると強く訴えた。

大川総裁は、前掲書の「まえがき」及び「あとがき」の中で、以下のように述べている。

黒川弘務氏は、男としては立派な人である。人をバカにすることはなく、人間としての深みがある。検事の本懐を、彼は忘れることはあるまい

流動する政治の世界の中で、検察官としての頂点に向かっている男の処世哲学は、一般に公開されることはなかろう。 (中略) 『出処進退』は男の美学である。進むことよりも、辞めることが、はるかにたやすいと感じるなら、迷わずに耐え抜いて進むがよい。『黒川でなければできないという仕事はない。』というOBの言葉に、静かな闘志が湧いてくるなら、自分を信じることも大切だろう

黒川氏は、決して腹黒ではなく、日本の行く末を憂える官僚なのではないか。

同書には、このほかにも以下の論点が掲載されている。

  • 「モリカケ問題」についてどう思うか
  • カルロス・ゴーン事件の捜査について
  • 検察が動けば、不況が起きる!?
  • 法律を杓子定規的に解釈し、行動することの問題点
  • 検察官として、政治の動きを読む意義について
  • 大学で同じクラスだった大川隆法総裁は当時、どのような様子だったか

本霊言は、全国・全世界にある幸福の科学の支部、精舎、拠点において拝聴できます。

詳しくは幸福の科学の施設で、ぜひご覧ください(下記参照)。

・幸福の科学サービスセンター Tel:03-5793-1727

火~金/10:00~20:00 土日祝(月曜を除く)/10:00~18:00

・同グループサイトの支部や精舎へのアクセス

http://map.happy-science.jp/ まで。

【関連書籍】

『黒川弘務検事長の本心に迫る』

『黒川弘務検事長の本心に迫る』

大川隆法著 幸福の科学出版

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