みなさま、新年あけましておめでとうございます。
2019年4月末で平成の時代が終わり、新しい時代が幕を開けます。ただ、平成という時代を振り返ってみれば、残念ながら、必ずしも明るいものではありませんでした。
1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災。近年は豪雨・台風被害も頻発しています。
経済では、ちょうど平成の30年間、国民の所得(GDP)が伸びない時代でした。経済成長しない国は先進国で唯一。北朝鮮ですら毎年3%程度の成長をしていたので(国連推計)、「北朝鮮以下」という恥ずかしい状態です。日本の経済を成長させないように抑えつける力が働いているとしか言えません。実質的に世界一のレベルの過大な社会保障はその一つでしょう。
また、この30年間は、中国の軍事的脅威が高まる一方、日本の国防が相対的に弱くなった期間と言えます。そして中国の軍事力はアメリカをもしのごうとしています。いつ日本の領土が侵略されてもおかしくありません。
天皇陛下は昨年末、85歳の誕生日を迎えられた際の記者会見で、「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵している」と述べられました。天皇陛下が日本の平和と国民の幸福を祈り続けた姿勢にただ感謝するしかないですが、裏を返せば、平成は次の時代の戦争が着々と準備されてきた期間でもあります。
平成の30年間は、希望が見出しにくい時代だったと言えるかもしれません。
「米中蜜月の30年」から「米中対決の30年」へ
正月から"縁起でもない"話になってしまいましたが、では、2019年以降の「平成後」の時代はどう展開していくでしょうか。
おそらく平成の30年間を逆転する流れが、これから30年間にわたって起きてくると予想されます。
昨年はトランプ米大統領がアメリカの中国に対するスタンスを180度転換しました。アメリカは米ソ冷戦時代の1980年代から中国との協力関係を深めました。90年代からは本格的に中国を経済発展させ、そこでアメリカもお金を稼ぐという方針を貫いてきました。トランプ大統領はこの「米中蜜月の30年」を大逆転させました。
これからは、アメリカが中国を経済的にも軍事的にも抑え込んでいく「米中対決の30年」に入ったということです。この流れはトランプ大統領一人の考えではなく、むしろ米議会のほうが対中国で強硬になっているので、トランプ氏が辞めた後も中国との対決は終わらないと考えるべきでしょう。
新しい30年間、日本も世界の大転換についていき、でき得るならば、この流れをリードしていく国になっていきたいものだと思います。
大嘗祭で新天皇が祈る「天御祖神」
新天皇は5月1日に即位されます。皇位継承に伴い、11月には「大嘗祭(だいじょうさい)」が執り行われます。毎年、その年に獲れた新米などを神々に捧げ、五穀豊穣や国の安寧を祈る新嘗祭(にいなめさい)が行われていますが、それが代替わりの年には大嘗祭となります。
一般的には、捧げる対象は天照大神を中心とする神々ということになっています。古代文字で書かれた『ホツマツタヱ』などのヲシテ文献研究家・池田満氏の説によれば、大嘗祭はもともと、天御祖神(あめのみおやがみ)という日本神道における「創造主」に祈りを捧げる祭祀として始まったそうです。
『ホツマツタヱ』には、天御祖神が全宇宙を創造する場面が登場します。地球や宇宙の創造主がたくさんいるわけではありません。中東の創造主エローヒム(キリスト教の天なる父、イスラム教のアッラーと同じ神)にあたる神が、日本神道の根源にも存在したことになります。
2018年7月、幸福の科学の大川隆法総裁は、その天御祖神の霊言を収録しました(「天御祖神の降臨」として幸福の科学の支部・精舎等で公開中)。その中で天御祖神は、約3万年前の日本に宇宙から到来し、日本神道の原点となる教えを説いたことを明らかにしています。
その教えのポイントは、「神を信じ、敬う心」や「両親に孝を尽くして、家を築く大切さ」などだと語りました。また、日本に降臨した天御祖神の姿は、相撲の力士か金剛力士像のようだったそうで、おそらく日本古来の「武の心」を体現していたのではないかと考えられます。
「平成後」の30年を希望の時代に
残念なことに戦後の日本ほど、「神を信じ、敬う心」が軽んじられている時代はありません。
また、社会保障を充実させ、年金や介護を政府が丸抱えすればするほど、日本のGDPは停滞するとともに、「両親に孝を尽くして、家を築く大切さ」が忘れ去られてきています。アメリカに敗戦して「武装解除」され、憲法9条を与えられてから、日本の「武の心」が失われました。
天御祖神の現代日本へのメッセージは、私たちが「日本人としての魂」を呼び覚まし、再び繁栄を取り戻し、他国の侵略を跳ね返せる国防を築くことを求めているようです。
幸福の科学を支持母体とする幸福実現党の釈量子党首は、昨年夏ごろから支持者の集会で相撲の「四股」を踏み、支援者を鼓舞しているとのうわさです。
古代日本から伝わる相撲はもともと神事です。四股は、邪霊を踏み鎮めるとともに、大地を揺り動かせて人々を目覚めさせるという意味があるそうです。
2019年は、私たち一人ひとりが「大和心」「大和魂」に目覚める年にしたいものです。そして、天変地異を起こし、日本経済を抑えつけ、日本への侵略を図る「邪霊」を吹き飛ばしていかなければなりません。
「平成後」の30年を希望に満ちた時代としていくことを「ザ・リバティ」の目標としたいと思います。
「ザ・リバティ」編集長 綾織次郎
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