2019年1月号記事
2019年
消費税10%で
年90万円損する
まだ増税は止められる!
「もう決まったことだから……」
そんな雰囲気が漂う10%への消費増税だが、実際は首相の判断一つで止められる。
最後にもう一度、「札束の重み」で考えてみたい。微量でもじわじわ経済に回り、
確実に衰弱させる"猛毒"の恐ろしさを。
(編集部 馬場光太郎、長華子、小川佳世子)
contents
America
減税に沸くアメリカ
トランプ減税で国民は年85万円を得る
アメリカでは消費増税で貧困化する日本人にとって、うらやましい光景が広がる。
「運搬業の求人で、面接にジーンズ腰パンで来るようなお兄さんも『時給15ドル(約1700円)』というと、チッと舌打ちして帰るようになった」
「2年前は、仕事を探している人も3カ月くらい決まらなかった。でも最近は、履歴書を提出してきた人に2週間後に連絡を取ると、もう他の仕事が決まっているケースも多い」
人材派遣会社に勤務する米イリノイ州のHさんは、今年に入ってからの景況感をこう語る。
きっかけになったのはトランプ減税だ。
トランプ米大統領は2017年12月、「クリスマスプレゼントを贈ろう」と宣言し、1・5兆ドル(169兆円)もの大型減税を実施した。 それからまだ1年も経たないが、"プレゼント"は確実に実感として庶民に届いている。
「ボーナス」「賃上げ」の嵐
「私のフィアンセ(婚約者)の給与が増えたの」
薬剤師のCさんはこう語る。最初の兆候は「賃上げ」。 法人減税で6500億ドルも負担を減らした企業が、そのお金をすぐさま従業員に回した。
手取りが増えて平日も外食
老後資金は1700万円増
Interview 繁栄は政府ではなく国民がつくる / アーサー・B・ラッファー氏