大川隆法・幸福の科学総裁が17日、宇治市文化センター(京都府)で「歴史の先駆者となるために」と題して講演会を行った。
会場には、約1300人が詰め掛け、講演の様子は同グループの中継網を通じて京都府と滋賀県内の会場に同時中継された。
冒頭、大川総裁は、14日から熊本県を中心に九州地方で続いている大きな地震について、熊本の人たちを非難する趣旨ではないと述べた上で、「 熊本、宮崎は日本神道発祥の地ではあるので、現在の政治に対して意見があるという日本神道の神々の意思表示だ 」と語った。
巨大地震等の大災害に神意を見出すのは、宗教の伝統的なスタンスである。
大川総裁は、最初に震度7の地震が起きた翌日15日の午前中、「熊本震度7の地震の神意を探る」と題したリーディングを行い、今回の熊本地震の霊的背景を探っていた。これにより、今回の熊本地震の背景には、日本をつくってきた神々、そして明治維新を起こした大霊たちの「意見の集約」があることが明かされた。
京都といえば、明治維新ゆかりの地でもある。大川総裁は、明治維新を機に日本が発展した一方で、戦後、物質文明に重きを置きすぎて、神仏を重んじる心や、世界に蔓延していた人種差別という理不尽と戦った日本の誇りを失ってしまったことを指摘。命がけで明治維新を起こして新しい時代を切り拓こうとした、日本の神々の気持ちを静かに汲み取っていただきたいと呼びかけた。
明治維新期と似た危機が迫っている
明治維新が起きたきっかけには、「士農工商」という身分制から生じる理不尽があったこと、当時植民地を広げていた欧米諸国への脅威から国防への危機感が高まったことがある。
現在も、時代は違えど似たような状況が見られる。
戦後、日本の政治を牽引してきた自民党は、日本の発展に一定の役割を果たしてきた面もある。だが、長らく政権与党の座に座っているうちに驕りが生じ、1000兆円を超える財政赤字を作った。
大川総裁は、「(多額の財政赤字が) なぜできたかといえば、国債を発行して国民から借金をして、それを票が取れるような団体にばら撒くことによって、補助金行政で (選挙に) 勝つシステムを作り上げたということ 」と指摘。「国民のみなさんが作った借金」というのは間違いで、与党が選挙に勝つためにつくった借金であると喝破した。
北朝鮮や中国の脅威が増し、日本の危機も高まっている。年初には北朝鮮が水爆実験をし、度重なるミサイル発射も行っている。中国も南シナ海に「人工島」を作り、ミサイルや戦闘機を配備して、周辺諸国を恐怖に陥れている。
だが、安倍政権は、集団的自衛権の行使を可能とする平和安全法制を成立させたものの、それだけでは核保有国への対抗手段としてはあまりに心もとない。
大川総裁は、黒船を見て国防の危機を悟った明治維新の志士たちなら、このままでいいとは言わないだろうとして、核保有国に対して核廃絶を訴えるか、具体的な対抗手段を考えないと国民の安全は守れないことを強調した。
憲法9条を引き合いに出して国防強化に反対する勢力もあるが、大川総裁は、憲法13条に規定された「幸福追求権」の観点から、次のように述べた。
「 異常なる外国から不当な侵害を受けて、国民の生命・安全・財産、領土・領空の安全も含めて、これが一方的に侵害されたりしないで、恐怖から免れて幸福を目指して生きる権利があるのだということを知っていただきたい 」
最後に、ナチスの迫害からユダヤ人の命を守ったキリスト教会の例を引いて、宗教こそが暴政から国民を守る最後の砦であるとして「 今こそ、宗教を信じる人たちが、この国の国民に正しい道を示し、正義を示すために努力しなければいけない時 」だと訴えた。
幸福実現党が新しい時代に期待する人々の受け皿となる
講演に先立ち、「幸福実現トーク」と題して、幸福実現党の釈量子党首と、宗教法人幸福の科学専務理事の里村英一氏が対談を行った。
対談の冒頭、釈党首は大きな被害が出た熊本地震の被災者へのお見舞いとお悔やみの言葉を述べ、党として被災地への募金協力を呼びかけた。
衆院京都3区補欠選挙に候補者を擁立した理由を問われた釈党首は、「今回の補選は、自民党議員の不祥事に端を発した選挙であり、この国の政治そのものの限界が明らかになってきている。新しい力に期待をかけてみたかった」と述べた。
そして、「時代が変わる時がある。これまでの常識が大きく揺さぶられ、大転換することがある。今は革命前夜とも言うべきとき」として、「幸福実現党が新しい時代の受け皿となる」と決意を語った。
幸福実現党公認で京都3区補選に立候補している大八木光子氏も急遽会場に駆けつけ、「裏表のない誠の心で、信じきれる政治を取り戻したい」「自分の国に誇りを持てず、将来に希望を持てない人が増えている。京都、日本を愛しているから、黙ってられへんのです」と立候補を決意した理由を述べた。
時代が動く出来事が数多く起こった京都から、次の新しい時代が始まるとして、「私たちの思いと行動で、すばらしい日本と世界の未来を切り拓いてまいりましょう」と支援を呼びかけた。
なお、大川隆法総裁の講演では、他にも以下のような論点への言及があった。
- アメリカの人種平等を実現させた明治維新の精神
- 自民党が1000兆円の借金を積み上げた「メカニズム」とは
- マイナンバー制度の本当の目的とは
- 日本のGDPが500兆円から伸びなかった理由とは
- 衆参同日選をもくろむ安倍首相の焦り
- 政教分離規定は、憲法14条の「法の下の平等」に反する
- 日本が世界の中で果たすべき役割とは何か
この法話は、幸福の科学の全国の支部、精舎、拠点において、拝聴できる。
支部や精舎への問い合わせは、以下の連絡先まで。
・幸福の科学サービスセンター
Tel:03-5793-1727 : 火~金/10:00~20:00 土日/10:00~18:00
・同グループサイトの支部や精舎へのアクセス
【関連書籍】
幸福の科学出版 『熊本震度7の神意と警告 天変地異リーディング』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1664
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