19日付朝日新聞のオピニオン欄にルクマン・フェーリ駐日イラク大使が文章を寄せている。イラクは昨年12月、新政権が国民議会に承認され、国民は民主化プロセスにおける新たな段階に入ると宣言した。紙面で大使は、イラクのインフラ整備のための巨大プロジェクトに日本が投資や技術支援をすることを期待している。期待の理由として述べられていることを三つ挙げると、

①イラクは天然資源(世界3位の採掘可能な原油埋蔵量)と人的資源を持っている。一方、日本はインフラの再建に関する専門知識、近代技術、先進経済を有している(ので互いにメリットがある)。

②イラク国民は、日本人の高い職業倫理と国民性に対する敬意を忘れることはない。

③イラクは長い歴史において文明国として重要な地位を占めてきたし、日本も長い歴史を有する国である。両国が互いに敬意を払うことは、両国の関係にさらなる建設的な一面を加えるだろう。

①は解説不要。②については2006年まで自衛隊のイラク復興業務支援隊長を務めた佐藤正久参院議員も、かつてリバティ本誌でこう語っている。

「イラクの人は口をそろえて日本はすごいと言う。日露戦争の勝利と太平洋戦争後の復興のことだ。サマワの大学を見学に行ったら、教室で日本海海戦のT字戦法を教えていた」

http://www.the-liberty.com/article.php?pageId=8&item_id=481 )。

③からはイラク国民の、メソポタミア文明以来の「長い歴史」に関する誇りが感じられて興味深い。日本は経済・技術大国として国際的責任を果たすためにも、イラクの復興と民主化に積極的に力を貸すべきだろう。(T)

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