10月9日、ネバダ州にある核実験博物館で、現職及び元CIA職員によるエリア51に関するパネルディスカッションが行われ、ラスベガスのテレビ局KLASが取材した。

KLASの10月15日付の記事によると、パネリストは、現職のCIA職員と元職員、米海軍の元研究者、エリア51でエイリアンのUFOの研究をしていたと言われるボブ・ラザー氏のドキュメンタリーフィルムを作った映画製作者の4人で、KLASのジャーナリスト、ジョージ・ナップ氏が司会を担当した。ナップ氏はボブ・ラザー氏を発掘した人物でもある。

2013年8月に、CIAが初めてエリア51の存在を公式に認めて、海外メディアが一斉に大騒ぎをしたが、CIAは、あくまでそこはU2偵察機の秘密の実験場だったと主張し、エイリアンの存在には一切触れなかった。今回、元CIA職員は「エリア51に秘密はなかった」と主張する一方で、現職の職員は「機密があったと肯定も否定もできない」と微妙な発言をし、相変わらず進展はなかった。

それに対し、米海軍の物理学者だったブルース・マカビー博士は、「バカげている」と一蹴。彼は、UFO目撃数は、U2偵察機がエリア51で実験される前から多くあることや、そもそも、U2はUFOには見えないし、飛び方も異なることを指摘。U2偵察機がUFOの正体であるようにCIAは情報を攪乱しているのだという立場をとった。

UFOという言葉は、未確認飛行物体という意味にすぎないが、これをエイリアン由来のUFOではないかと仮定する側と、冷戦時、隠密に活躍した偵察機であったと主張する側に分かれ、結論は相変わらず曖昧なまま、疑惑を残した。

要するに、いまだ説明のつかないUFOの存在はあるということで、これを説明できない限り、議論はいつまでも続くだろう。UFOの話題の中でもエリア51は世界が注目する最もホットな話題である。CIAの公表はごく一部であり、本当はエイリアンテクノロジーを研究しているのだろうと多くの人が信じ、次なる暴露を期待している。少しでも進展があれば、メディアをはじめ、ネットは大騒ぎとなり、また新たな疑惑が生まれることが、エリア51をめぐる問題が未解決であることを表している。(純)

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