釈量子の志士奮迅 [第32回] - 先祖たちへの愛で「日本的精神」が蘇る

2015.03.28

2015年5月号記事

第32回

釈量子の志士奮迅

釈量子

(しゃく・りょうこ)1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒。大手企業勤務を経て、(宗)幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。2013年7月から幸福実現党党首。

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http://shaku-ryoko.net/

先祖たちへの愛で「日本的精神」が蘇る

海南島で任務に就く、若かりし日の祖父。

2月に出版した自書『太陽の昇る国』に間違いがあると、先日、父から電話が入りました。掲載された対談で、私が「祖父は大東亜戦争で陸軍にいた」と話したのですが、「じいちゃんは海軍だ」との指摘でした。

幼い頃、祖父はとても良く面倒を見てくれたのですが、戦争の話については、ほとんど聞くことがありませんでした。そんなこともあり、いつからか祖父は陸軍だと思い込んでいたようです。

戦争へ行った先祖と向き合う

電話の後、父は私に戦時中の祖父の写真を送ってきました。そこには、海軍として南方戦線の拠点である海南島で任務に就く祖父の姿がありました。

先の大戦について、東南アジアの国々からは、「日本が欧米の植民地から独立させてくれた」という感謝の言葉はよく聞きます。

その中にいた若かりし日の祖父の姿を見ながら、あの時代を生きた日本人に去来した思いが伝わってくるようでした。 最近、先祖に向き合うため、役所に先祖の「軍歴請求」をする人が増えているといいます。主人公が戦死した祖父の姿を追う、映画「永遠の0」の影響もあると言われています。

多くの日本人は、戦争で戦った先祖に何となく敬意を持ちながらも、学校で習った「日本は悪い国だった」という、矛盾する歴史観を信じてきました。

先の大戦は何だったのか――。これまでうやむやにしてきた疑問に、今一度向き合い始めた人が増えているということでしょう。

歴史見直しの「精神的意義」とは

先祖と向き合い、「自虐史観」を見直す動きは、政治的には「首相談話の見直し」「憲法の見直し」という形で現われます。どれも不安定化するアジア情勢を生き抜くため、日本に必要なことです。

しかし、「歴史観の見直し」にはもう一つ大事な意義があります。「日本的精神の見直し」です。

日本の占領政策を主導したGHQは、「精神的支柱」が国の強さにとってどれほど重要であるかを知っていました。彼らは日本を根本的に弱体化させるために、戦争への罪悪感を植え付け、日本的な精神を「侵略を招いた考え」として否定していきました。

例えばGHQは、当時の道徳教育である「修身」を、「軍国教育」として禁止しました。その内容は、「自分の言動を慎む」「勇気をもって世のために尽くす」といったもの。いじめや凶悪犯罪に歯止めがかからない中、政府が今まさに取り戻そうとしている徳目です。

日本的精神を支える神道

またGHQは「神道指令」で神道を否定。教育現場における宗教教育も禁じました。その結果、宗教は日陰の存在となり、「古事記」を「因幡の白兎」などの童話としてしか認識しない日本人が増えました。

しかし、道徳を支えるのは宗教です。神仏への信仰や、あの世への認識が、正義や思いやりの心の強力な裏付けとなります。

先日、「神につながる歴史を否定したら、日本の精神は終わる」と確信する出来事がありました。中国人の友人と靖国神社に行った時のことです。彼は境内の「遊就館」で、英霊たちが死に際に家族に宛てた手紙を読み、涙を流していました(上コラム参照)。

「彼らは中国の教育では悪魔化された人物なのに、中華文化にも西洋文化にもない透明感を感じた。それは天照大神などの性質だろう。こうした清らかさが、日本の国民の重要な部分であることがわかった」と言うのです。

先の大戦での日本の大義が見直される中で、先祖たちが持っていた日本の清らかな心、その元にあった宗教的精神も、見直されることを祈っています。

中国人の友人が涙した英霊の手紙
戦前日本人の精神性の高さを示している

愛児へ(前略)

和幸君瑞子様誠子様仲よくよき母の許にてよく勉強して立派な人となれ。人間は何も高位高官の人となる義務はない。国家のため人のためになる人になるのが人間の義務だ。

和幸君よ父は汝将来如何なる職業に進めと云う権能はない。又汝の性格も判らぬから申さぬ。然し弱きを助けるのが男だ。(中略)

「弱きを助ける人となれ」これが父の言葉だ。汝未だ五才と雖も父の言を忘る、勿れ。瑞子様はお姉様だから父の心がよく判るであらう。和幸や誠子が成長するに従ひ父の心を傳へて下さい。

陸軍少佐 海野馬一

昭和二十三年四月三日 ボルネオ島にて法務死

(平成15年9月靖國神社社頭掲示)


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