毛沢東を「独裁者」と呼んだサッカーフランス代表のエムバペ選手に中国が猛反発し、広告起用や試合放映を停止へ ─ マネーで脅す中国の"独裁国家"ぶりに批判殺到
2026.10.29
キリアン・エムバペ選手(画像:" Kylian Mbappe during France v Morocco at the 2026 FIFA World Cup" by Bryan Berlin is licensed under CC BY-SA 4.0.)。
《ニュース》
サッカーフランス代表のエース・エムバペ選手が、初代中国国家主席の毛沢東を「独裁者」と呼んだことに、中国政府が猛反発していることが、物議を醸しています。
《詳細》
フランス代表や、所属クラブであるレアル・マドリード(スペイン1部リーグ)でエースとして活躍するエムバペ選手は、今シーズンに世界で最も活躍したサッカー選手に贈られる優秀賞「バロンドール」で2位にランクインするほどの実力者です。一方、目立つプレーが多いゆえに一部から「独善的だ」と批判されており、SNSを中心に「独裁者の写真に、同選手の顔を合成する」という風刺画像が数多く出回っていました(ミームと呼ばれる)。
そうした中、エムバペ選手はあるサッカー番組に出演。インタビュアーから、自身を題材にしたネットミームの中の「お気に入り」を聞かれ、「たくさんあるよ。一番笑えたのは、中国の独裁者だったと思う人物のやつだね。そこに僕が映っていたやつ(笑)。友達とオンラインでよく使っているよ」と冗談交じりに答えました。
この発言に、中国側は猛反発します。中国国営放送「CCTV」は、同選手が出場するスペインリーグの試合中継や、テレビCM放送を停止すると決定。さらに、エムバペ選手のスポンサーである「東鵬飲料グループ」や乳製品会社「蒙牛乳業」といった大手中国企業が契約の打ち切りを発表しました。中国外務省の報道官も会見で、「中国国民の感情を傷つけるいかなる言動も、当然のことながら中国社会全体から広範な拒絶に遭うだろう」と批判しています。
これを受けて、エムバペ選手は「私の発言は軽率だった。中国や世界各地の中国系コミュニティの多くの人々を傷つけたことを今は理解している。私の言葉で不快な思いをさせたすべての人に謝罪する」と述べ、所属するクラブとリーグも同様に謝罪声明を発表する事態となりました。
ただ一連の騒動をめぐっては、エムバペ選手を擁護する声が圧倒的です。フランス放送「TF1」のキャスターは、「毛沢東が独裁者であることはすべての歴史家によって認められた明白な事実」と述べ、フランス政党「エコロジスト」のトンドリエ事務局長も、「エムバペ選手が毛沢東を独裁者と呼んだのは、完全に正しかった。意見を述べたわけではなく、確立された事実を示したにすぎない」と指摘しています。
フランス国内にとどまらず、米連邦下院議会に超党派で設置された「中国共産党に関する特別委員会」もXに、「毛沢東を独裁者と呼んだことを謝罪する必要はない。毛沢東は独裁者であり、サッカー選手の発言などとは比べ物にならないほど、中国人民に甚大な被害を与えた」と投稿しています。
そもそもエムバペ選手は「風刺されていた」側で、毛沢東を独裁者扱いしていたのはネットユーザーたちです。エムバペ選手は、厳密には「毛沢東」という名前すら出しておらず、毛沢東を積極的に批判する意図がなかったことは明らかです。
《どう見るか》
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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