《ニュース》

日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4カ国の戦略対話「クアッド」の首脳会議が、11月にフィリピン・マニラで開かれる予定であることが、このほど報じられました。開催されれば、トランプ第二次政権下では初めてとなり、2024年9月以来となります。

《詳細》

クアッド首脳会議は2025年にインドで開催される計画が持ち上がっていたものの、トランプ関税やロシア産原油の輸入などをめぐり、米印関係が悪化したことを受け、見送られました。

その後、米印の溝をつくった関税問題が落ち着きを見せたことに加えて、イラン戦争勃発によるホルムズ海峡の危機が梃子(てこ)となり、エネルギー問題などで利害が一致するクアッド外相会合が今年5月にインドで開かれます。そして4カ国は、エネルギー安全保障や重要鉱物をめぐるサプライチェーンの連携強化などで一致しました。

その会合により、「アメリカが中東に介入してもなお、インド太平洋に引き続き関与する」「インドは疎遠状態だったクアッドに戻る」「オーストラリアが地域問題への関与を深める」、そして「日米同盟は不変である」という政治的メッセージが発され、首脳会議開催の下地となりました。

その意味でイラン戦争は、世界の重要なシーレーンである「ホルムズ海峡と南シナ海が密接につながる戦略空間だった」ことを再確認させ、機能不全に陥ったと評されていた「クアッドの復活」を後押しした側面もあります。

11月中旬には、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が同じくマニラで開催され、クアッドの会合はそれに合わせて行われる公算です。さらにトランプ米大統領は会合に参加した後、中国を訪中し、深センで行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に参加するほか、習近平・国家主席とも会談するとの報道が飛び交っています。

アメリカは同盟国・パートナー国との認識をすり合わせた上で、中国との首脳会談に臨む構図となります。

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