人物伝 シラー アナザーストーリー「ヘルメス主義」を受け継ぐフリーメイソンに共感し、「造物主信仰」の由来について「常識」を覆した

2026.08.17

〈左〉シラー、〈右〉エジプトのシナイ山。

ドイツのフリードリヒ・フォン・シラー(1759~1805年)は、ゲーテと並び称される有名な詩人であり、歴史学者、思想家でもあった。

彼の詩「歓喜に寄せて」は、ベートーヴェンの交響曲第九番の第四楽章における合唱曲の原詩となったことで有名だが、この詩は、シラーとベートーヴェンが深く共鳴していた、秘密結社フリーメイソンの精神を表現したものであった。

本誌の2026年9月号記事「『パワーとしてのオカルティズム』の探究者たち シラー・ゲーテ・シュタイナー」では、3人の仕事(作品)を通して、宗教史や文学、教育に、神秘思想が与えた影響力について紹介した。

今回は、シラーに焦点を当て、本誌では書き切れなかった論点について深掘りしたい。

シラーは「ヘルメス主義」を受け継ぐフリーメイソンに共感していた

本誌では、シラーがヨーロッパの神秘主義の本流である「ヘルメス主義」の系譜につらなる歴史観を語っていたことについて紹介した。

シラーの時代、ヘルメス主義は秘密結社フリーメイソンに受け継がれており、シラーは入会しなかったものの、メイソンの仲間に助けられながら、文学活動を続けていた。

まず、シラーの家が仕えていたカール・オイゲン公はメイソンの会員であり、軍学校でメイソン的な教育を受け、「自由・平等・博愛」という理念に共鳴していた。

シラーは軍医となるが、それで満足できず、若き日に『群盗』など幾つかの作品を公表した後、ドイツ南西部のシュトゥットガルトにある実家を出奔し、流浪の生活をしていた。

その頃、シラーの作品に心酔したC.G.ケルナーという貴族が、シラーを文学サークルに招き入れ、その活動を支えていた。ケルナーはシラーの生涯の友であり、一家そろってフリーメイソンの会員であった。

このケルナーが、1785年に、ドレスデンにあるロッジの集会で用いるための詩の作成をシラーに依頼した時、有名な「歓喜に寄せて」が誕生した。

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タグ: アナザーストーリー  神学  造物主  ヘルメス  詩人  フリーメイソン  人物伝  シラー  信仰  モーセ 

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