北朝鮮、グアムへのミサイル発射は保留? 北朝鮮は「自国防衛」に足る国か

2017.08.17

《本記事のポイント》

  • 北朝鮮の金正恩委員長は、グアムへのミサイル発射を保留することを示唆
  • トランプ政権の強硬姿勢が北朝鮮の攻撃を押しとどめている
  • 自衛のための軍事力強化には、「神の視点」が必要

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は14日、朝鮮人民軍戦略軍司令部を視察した。グアム沖へのミサイル発射計画について、金委員長は「米国の無謀さが一線を越え、射撃が断行されれば、痛快な歴史的瞬間になる」と警告した。

その一方で、「(米国は)自らの手で首に罠をかけた。悲惨な運命を待つ、辛い時間を過ごす愚かで哀れな米国のやつらの行動を、もう少し見守る」とも語り、グアム周辺へのミサイル発射を保留することを示唆した。

これに対し、マティス米国防長官は「(米国に向けたミサイルの発射は)たちまち戦争にエスカレートする恐れがある」と指摘。

またマティス国防長官とティラーソン米国務長官は、連名で米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(14日付)に寄稿。北朝鮮の行動を変える手段は外交が望ましいが、「それは軍事的選択肢で支えられている。北朝鮮からのいかなる攻撃もうちのめす」とした。

米軍はあらゆる選択肢を検討しており、大量の精密誘導爆弾を搭載したB1戦略爆撃機による攻撃や、朝鮮半島周辺への複数の原子力空母の展開なども含まれる。

強硬姿勢が北朝鮮の軍事活動を阻む

トランプ政権が「米国の領土と国民の安全を断固として守る。そのためには、軍事的圧力も辞さない」という強気の姿勢を示したため、北朝鮮が挑発のトーンを落とした形だ。

振り返れば、オバマ前政権は「北朝鮮が非核化に向けた措置を取らない限り、対話に応じない」という「戦略的忍耐」政策を取ってきた。韓国哨戒艦が撃沈されても、軍事的措置に踏み切らなかった。こうした弱腰姿勢こそ、北朝鮮の核ミサイル開発を進めた元凶だった。

マティス、ティラーソン両氏は、寄稿で北朝鮮との対話の意思も示したが、北朝鮮のような約束を守らないような国と対話しても意味がないだろう。

トランプ大統領は14日、中国の知的財産権の侵害に対する批判を強め、通商代表部(USTR)に対中貿易の調査を命じた。北朝鮮との貿易の9割を占める中国に制裁措置をちらつかせ、圧力をかけた形だ。軍事・経済面でのあらゆる圧力をかけ、北朝鮮の核・ミサイル開発をやめさせなくてはならない。

自国防衛のための軍事力強化にも違いはある

日本政府も、北朝鮮に核・ミサイル開発をやめるよう強く求めると同時に、早急に国民の命を守り抜く体制を整えなくてはならない。

朝鮮半島有事に際しては、米軍と協力しつつ、憲法9条の適用除外を行い、邦人の保護・救出を自衛隊が行えるよう、調整しておくべきだろう。また、政府や自治体は連携を強め、避難行動の指示や難民対処などの計画を練っておく必要がある。

北朝鮮の側から見れば、日本と同じく、自国防衛のための軍事力強化なのだろう。だが、大川隆法・幸福の科学総裁は、8月2日の東京ドーム大講演会「人類の選択」でこう指摘した。

「自国を防衛するということは、防衛するに足る国家であるかどうかという神の目からは、逃れることはできないということです」

北朝鮮では、反乱分子や政治思想犯と見なされれば、強制収容所に収容され、強制労働の果てに餓死したり、粛清される。そうでなくとも国民には思想・信条の自由は一切ない。神の視点から見て、「防衛するに足る国家なのか」と考えれば、人権を踏みにじる北朝鮮は「防衛に値しない」といわざるを得ない。

(山本泉)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『戦後保守言論界のリーダー 清水幾太郎の新霊言』 大川隆法著

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タグ: 北朝鮮、グアムへのミサイル発射金正恩トラ 

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