戦後70年 日本の誇りを取り戻そう

先月、日本が軍艦島などをユネスコ世界文化遺産に登録申請したことに、中韓が反発し、話題になった。しかし、ユネスコを舞台に日本はもう一つの「歴史戦」が行われていることを忘れてはならない。

中国は昨年6月、「南京大虐殺」と「従軍慰安婦での人権侵害」に関する資料を、ユネスコの世界記憶遺産に登録するよう申請したと発表した。

その後、政府がそれに抗議すべく具体的に対抗措置を取ったという話はおろか、申請内容さえ国民は耳にしていない。

その資料内容について、福岡市在住の産婦人科医、天児都さん(80歳)が10日、幸福実現党が都内で開いた記者会見で、「不正がある」と抗議した。会見には、釈量子・幸福実現党党首と評論家の茂木弘道氏も参加した。

抗議内容の中心となったのは、中国が「従軍慰安婦」の「強制性」の証拠として提出したある写真。日本兵と女性が建物の前に立っているものだ。資料ではこの写真の著作権が、中国の「中央档案館」にあると記されている。

しかしこの写真、実は、天児さんの父・麻生徹男氏(故人)が撮影したもの。写真のネガは、現在も天児さんが所有している。

麻生氏は、第二次世界大戦中に日本軍の軍医として中国に渡っており、性病を抑止するため中国国内の慰安所を巡っていた。その間、趣味として地域の写真を撮影したものの一枚が今回の写真だ。もちろん慰安所で働いていたのは通常の娼婦であり、強制連行された女性ではなかった。

つまり天児さんは、父親の大切な遺品を中国に無断で、しかも日本攻撃の材料として曲がって利用されていたのだ。

会見の場で天児さんは、「(写真の使用を中国に)許可していません」と強調。また、慰安婦問題が取り沙汰される中で、父親も“加害者"のように扱われてきたことに対して、「本当のことが通るような時代になってほしい」と無念さを訴えた。

これを受けて釈量子・幸福実現党党首は、「今回の申請が通ったら、これはいったい誰の責任なのでしょうか。安倍首相の責任でしょうか。私は、自分の責任だと思って立ち上がる人が増えて欲しいと思います」と述べ、登録阻止を訴えた。

幸福実現党は昨年から、ユネスコ記憶遺産への申請の中止を安倍首相に求める署名を全国で集める運動を展開。集まった署名19万2,032筆と要望書を4月2日に内閣府に提出した。

釈党首は5月26日にはフランス・パリにあるユネスコ本部に訪れ、中国の資料が歴史をねつ造したものであることを検証した申し入れ書を提出。中国の登録申請を却下するよう求めた。

申し入れ書には、趣旨に賛同した渡部昇一・上智大学名誉教授や国際エコノミストの長谷川慶太郎氏、評論家の黄文雄氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏など、国内外の有識者45人が名を連ねている。

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2015年5月30付Web記事 パリのユネスコ本部で、幸福実現党が「南京・慰安婦」記憶遺産登録の却下を申し入れ

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2015年6月号本誌記事 スクープ ユネスコ記憶遺産 中国による「歴史ねつ造」追及 第2弾 - 遺族が訴え「父の写真が無断で使われている」

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2015年6月号本誌記事 判明! 中国が出した「慰安婦」資料 - ユネスコ記憶遺産 - これこそ「強制連行」「性奴隷」を否定する証拠だ - 戦後70年 日本の誇りを取り戻そう

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2015年5月号本誌記事 ユネスコ記憶遺産 「南京大虐殺」資料は 歴史のねつ造だ - 幸福実現党が中国に「待った!」 - 戦後70年 日本の誇りを取り戻そう

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