日本とハワイを中心に活動するアメリカの公式非営利団体「エル・カンターレ財団」はこのほど、世界平和の実現をテーマにした国際フォーラムを東京都内で開催した。

今回のイベントを主催した「エル・カンターレ財団」は、すべての人々が人種、文化、宗教の枠を超えてひとつになることを目指し、人類幸福化の運動を広げることを目的とした社会貢献活動団体。2012年にアメリカ政府より、公式非営利団体として承認された。

ハワイのカウアイ島を中心に、コミュニティセンターや学校での自殺防止キャンペーンの実施、心の教育の大切さを教えるセミナーや、歴史認識セミナーを開催するなど、地域に根ざした活動を展開している。

都内で行われたフォーラムでは、海外から参加したキリスト教、イスラム教、仏教を信仰したことのある人や、中国の共産主義と言論で戦う活動家、インドの貧しい子供のためにチャリティを行う学校経営者、食糧問題の解決から世界平和を実現する実業家など、それぞれの分野で活躍する9人が登壇。

宗教、人種、貧困などの問題を乗り越える方法について意見交換。会場は熱気に包まれた。

参加したイスラム教徒は、イスラム教のコーランとキリスト教の聖書を紹介し、イスラム教もキリスト教も基本的には同じ神を崇めていること、世界平和のためには、その神を信仰する必要性を語った。

また、インドで貧しい子供ためにNGOの学校を経営している日本人参加者は、インドの子供が過酷な貧困の中でも、夢を描いてひたむきに生きている姿に心を打たれ、学校をつくることを決意した背景を語り、慈悲の思いで助け合うことの大切さについて話した。

フォーラムに参加した40代女性は「世界平和は、自分と違う人種・国籍の人や異なった宗教観を持つ人を理解するところから始まる。日本人は信仰を持たない人が多いが、今回のイベントで、海外の人の宗教観や信仰への態度についての理解が深まった」と感想を述べた。

エル・カンターレ財団は今後も、世界人類を幸福にするためのさまざまな取り組みを行っていくという。一人ひとりが思いを結集し、行動を起こすことが、世界平和の実現に向けての一歩になる。

【関連サイト】

エル・カンターレ財団ホームページ

http://elcantarefoundation.org/jp/bridging-the-gap/