シリア東部とイラク西部・北部の都市を多数支配下におく、イスラム国の勢力は10万人にのぼる(9月末時点、シリア人権監視団の情報)。写真:Abaca/アフロ
2014年12月号記事
イスラム国 サダム・フセインの呪い
スッキリわかる中東問題【前編】
イスラム国、シリア内戦、ガザ空爆……。なぜ、中東では紛争が絶えないのか。
2回にわたり中東問題の核心に迫る。
(編集部 大塚紘子、長華子、只木友祐、中原一隆、河本晴恵)
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最近注目されている中東地域の紛争を大別すると、二つに分けられる。
一つは、イスラム過激派による世界中への「暴力の拡散」だ。2001年の9・11アメリカ同時多発テロ以降、テログループが世界中に恐怖を与え続けている。国際社会は様々な対策を打つものの、「イスラム国」など次々と新たなグループが現われている。ここには、イスラム教の宗派間の対立も関わっている。
もう一つは、パレスチナの地をめぐるユダヤ教国家のイスラエルと、それを囲むイスラム教のアラブ諸国との対立だ。イスラエルは欧米のキリスト教国の支援を受け、核兵器を始めとする世界有数の軍備を誇る。現在も、パレスチナ自治区ガザを支配するイスラム組織ハマスと一触即発の緊張状態が続いている。
中東問題の根本的な原因は何か。幸福の科学の霊査で明らかになった霊的真実を踏まえ、解決の糸口を探っていきたい。