2014年8月号記事

The Liberty Opinion 1

内戦の様相を呈すイラク

オバマ大統領は「アメリカの使命」に立ち返れ

米軍撤退から2年半が経つイラクで、政府軍とイスラム武装組織「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」の衝突が激しさを増している。 ISISは、第2の都市モスルを制圧し、首都バグダッドに迫る勢いだ(6月19日現在)。ISISはスンニ派の強硬派で、民間人やイスラム教徒も標的にする残忍さが問題視されている。

これに対し、アメリカの動きは鈍い。オバマ米大統領は、早々に米軍の地上派兵を否定。ISISが占拠する地域への空爆など、イラク政府への軍事支援にも及び腰だ。このままでは、ブッシュ政権以来進めてきたイラク統治の努力が水泡に帰すことになる。