国民の圧倒的な支持を集めて民主党政権が誕生したのが2009年。あれから5年近くたつが、当時の国民の判断が誤りであったことは論を待たないだろう。

沖縄の米軍普天間基地移設に待ったをかけて国防を脅かしたことに始まり、ダムや高速道路などの公共事業削減、子ども手当や高校無償化のバラマキ政策、官僚主導から政治主導への転換など、その政策の多くは国民の歓心を買うものや、単に自民党政権の逆張りをしたものばかり。特に、格差是正を謳った社会保障の拡大は、国家社会主義に通じるものだったと言える。

個々の政策についての是非はさまざまだろうが、結局のところ、欠けていたのは政策の背骨にあたる「政治哲学」だったのではないだろうか。民主党に限らず、選挙が近づけば国民の支持を得やすい政策ばかりをマニフェストに掲げ、いざ当選すると、マニフェストに書かれていなかった政策をやり始めることが、日本の政治には横行している。

選挙が単なる票集めのゲームになっているならば、政治家の側にも有権者の側にも、あるいはマスコミの側にも「政治はどうあるべきか」という根本の哲学が足りないと言わざるを得ない。

そうした政治の問題点に鋭く切り込み、日本のみならず、世界の政治が向かうべき方向を明快に示しているのが、4月3日に全国書店で発刊される『政治哲学の原点 「自由の創設」を目指して』(大川隆法著)だ。

大川総裁が2009年に立ち上げた幸福実現党は、原発再稼働や消費増税反対など、その時々のマスコミの論調や世論とは異なる主張をしているという印象があるかもしれない。しかし、これはあくまでも、同党が人気取りを目指しているのではなく、「神や仏の眼から見た正しさとは何か」を探究しているからである、と大川総裁は断じる。

また、同党は宗教的価値観を背景に持つことから、全体主義的だと見なされがちだ。しかし、大川総裁が数百冊に及ぶ霊言を発刊しているように、神々は複数存在し、その考え方にも多様性があることを明らかにしている。

幸福の科学の政治哲学は、こうした霊界の真実に裏打ちされているため、「複数性」を認めることに特徴がある。そして、この複数性を認めることこそ、自由の出発点であり、政治哲学の根幹にあたるものだ。つまり、一つの思想しか許さない全体主義とは、真っ向から対立する考え方である。

本書ではさらに、特定秘密保護法や社会保障などの時事的な話題に触れながら、複数性や自由と平等の関係、民主主義の担い手の条件などが語られている。本来の政治の可能性に迫る本書は、現代を生きる私たちに新鮮な感動と、政治参加の尊さを教えてくれる。

本書を読めば、人間同士の利害調整機能にまで貶められている感のある政治が、永遠のギリシャに象徴される、人類の理想を宿した魅力あふれる姿となって甦るだろう。日本人のみならず、世界中の人にお勧めしたい一書だ。

【関連書籍】

幸福の科学出版 『政治哲学の原点 「自由の創設」を目指して』 大川隆法著

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