2014年5月号記事

4月下旬、約4年ぶりにオバマ米大統領が来日する。安倍晋三首相とアジアの安全保障などについて意見交換する予定だが、今後も日本の安全保障をアメリカに依存したままでいいのか。数年以内に私たちが目の当たりにするであろうアジアの大激変を予測し、日本がとるべき国防強化策について考える。

(編集部 小川佳世子、馬場光太郎、HS政経塾 森國英和)


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Part3

日本がアジアの防衛に責任を持つ時代

パート1では、アジアにおける米軍の撤退路線と中国の異常な軍拡がもたらす近未来を見てきた。もはや日本は、アメリカ頼みでは国防が成り立たない。では、どうしたらよいのか。

以下、日本が取るべき国防強化策を示したい。

南西諸島の防衛を強化
自主防衛の意思を明確に

まずは、尖閣諸島の実効支配の強化だ。現在の日本は、アメリカから「尖閣も日米安保の範囲内」という一言を引き出すことで安心している。だが、中国が尖閣を実効支配したらアメリカが黙認する可能性はつきまとう。

日本の領土であり、中国の脅しには屈しないという姿勢を明らかにするためにも、 飛行場や港湾を魚釣島に建設する。同時に、南西諸島の人が住む島を中心に自衛隊の駐屯地や拠点をつくり、島嶼部の要塞化を目指す。

さらに、自衛隊員に十分な装備と武器使用の裁量を与え、現場の判断で動けるように、憲法を含めた法整備の見直しも進めたい。