「大阪維新の会」は来週12日に政治資金パーティーを開き、国政進出のための新党結党を宣言する予定だという。党名は「維新の会」とし、党首に橋下徹大阪市長、幹事長には松井一郎大阪府知事が就くことになる。また、党本部を大阪市内に置くことを決めるなど、これまでにない形の党運営になりそうだ。

「維新の会」はすでに、公職選挙法の政党要件を満たすために必要な5人以上の現職国会議員の合流を確実にしており、次期衆院選挙に向けた本格的な活動を開始する。

維新新党に参加するとみられている現職議員は、松浪健太(自民)、松野頼久(民主)、石関貴史(民主)、上野宏史(みんな)、小熊慎司(みんな)、桜内文貴(みんな)の6人。9日の政策協議の場で、「意見が一致するかどうか、一緒に選挙を戦えるかどうかを決定したい」と松井知事は表明している。

「維新の会」への合流の動きは、既成政党にも影響を与え始めている。当初、「維新の会」との連携を模索していた「みんなの党」が、橋下氏が議員の個別参加の方針を打ち出したことから交渉が決裂。上記の3議員が個別で参加することになり、「みんなの党」は渡辺喜美代表の任期満了に伴う代表選を9月中にも行うことを決めたが、解党の危機もささやかれ始めた。

逆に、公明党が公認候補を擁立する大阪府と兵庫県の計6つの小選挙区では、新党の候補者を立てない方針を明らかにしている。公明党は、大阪府知事・市長の「W選挙」の際にも協力していた。

また、東国原英夫・前宮崎県知事、中田宏・前横浜市長、山田宏・元東京都杉並区長の3人を次期衆院選で擁立する方向で検討に入っているという。

選挙を「天下取り」「国政のキャスティングボートを握る」ための戦いと考えれば、橋下市長の戦術は用意周到に見え、民主、自民などの既成大政党が振り回されている印象も強い。

だが、「機を見るに敏」という橋下市長に、日本国民1億2千万人を幸福に導く責任を担い、混迷を続ける国政の舵取りをしながら、局地的な紛争が頻発する世界を導くリーダーとなる気概はあるのかどうか。

日本と世界の未来を決める重要な選挙を、まるでオリンピックに続く「お祭り」のように軽いノリで扱うマスコミ報道だが、我われ国民は、興味本位の報道に惑わされず、正しい選択をする必要に迫られている。〈宮〉

【関連書籍】

幸福の科学出版ホームページ 『徹底霊査 橋下徹は宰相の器か』 大川隆法著

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2012年9月4日付本欄 国家観のない「維新の会」には、国政を任せられない

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2012年7月号記事 徹底検証・橋下徹は何を目指すのか? 信念なきポピュリストの「本音」 緊急守護霊インタヴュー

http://www.the-liberty.com/topics/2012/14.html