2025年11月号記事

「大きな政府」で失われる「自由」

保守政党は「食の安全」に過剰介入してはならない

「食の安全と健康増進」の政策を掲げる政党の問題点とは。

今夏の参院選で、参政党が躍進した。同党は、今まで政治に関心のなかった層を掘り起こすと共に、自民党の左傾化に嫌気がさした保守層の支持を集めた。

ただ、参政党の政策は、本来の保守思想とは相いれない。アメリカの共和党をはじめ、真の保守政党は自由を尊重する「小さな政府」を志向する。一方、参政党は「大きな政府」型の政策を打ち出している。

「保守政党」とは思えない政策

参政党の政策集には、0歳から15歳までの子供にひと月10万円を給付するという子育て支援策に加え、NTTや鉄道などの再公営化、第一次産業従事者の公務員化を進めるなどの施策が並ぶ。

さらに、食や健康への過剰な「介入」を行おうとしている。今年5月に同党が発表した「憲法草案」には、第十条に「食料と生活基盤」、第十一条に「健康と医療」の項目がある。こうした政策や憲法草案からは、「政府は国民の生活まで細かく管理すべき」といった思想が垣間見え、保守というより共産主義に近い。

※文中や注の特に断りのない『 』は、いずれも大川隆法著、幸福の科学出版刊。