2025年9月号記事

大動乱時代に備えよ

増税 中国 天変地異

日本の政治は、これからどうなるのか。
その動向と命運を左右する、「本当の問題」に迫った。


contents

大動乱時代に備えよ 【増税・中国・天変地異】 - Part 2 中国に絡め取られた日本の国会


真の「国難」は親中勢力の台頭

中国に絡め取られた日本の国会

日本を亡国に導きかねないもう一つの本質的な問題、それは、中国の工作が政権中枢から野党まで、想像以上に進んでいることだ。

自民党きっての左派とされる石破首相は、官房長官に林芳正氏、党幹事長に森山裕氏など、要職に親中派議員を起用した。彼らは日中友好議員連盟の会長経験者だが、同議連は、トランプ政権に日本の親中度を見極められている4月という、デリケートな時期にわざわざ訪中し、森山幹事長を団長として新たなパンダの貸与を要請した。

米シンクタンク「ジェームスタウン財団」は、日中友好議連が、中国共産党が日本政府への工作活動を行うために利用する団体の一つであるとする報告書を発表している(*)。

24年12月には岩屋毅外相が訪中し、自民党内の了承も得ないまま、中国人観光客のビザを緩和するなどして問題になった。岩屋氏は裏でチャイナマネーを受け取っている疑惑がある。米司法省が起訴した中国企業の元トップが、日本でIR(カジノ)施設を開設する目的で賄賂を渡した相手に岩屋氏の名前を挙げたと、複数のメディアが報じている。

与党の公明党は伝統的に親中で、野党も立憲民主党は「辺野古移設の中止」、国民民主党も「辺野古移設の再協議」など、日米同盟を弱め、中国を利する政策を掲げる。

(*)2019年6月26日発表の「A Preliminary Survey of CCP Influence Operations in Japan(中国共産党の日本における影響力の予備調査)」


国運の分岐点で足を引っ張る

政界こそ、中国による"侵略"の最前線であると言って過言ではない。この状況が台湾・沖縄有事やトランプ対中包囲の本格化など、今後の国運の分岐点において、取り返しのつかない過ちを招き得る。

与党・主要政党は軒並み中国の手に落ちている

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写真:首相官邸ホームページを元に編集部作成、内閣府地方創生推進室、Ogiyoshisan, CC BY 3.0 , via Wikimedia Commons、Noukei314, CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons - Il sito ufficiale della Presidenza della Repubblica


林芳正官房長官

日中友好議連会長を「無用な誤解を避ける」と辞任。


自民・森山裕幹事長

日米交渉の最中、日中友好議連会長として訪中。


公明・斉藤鉄夫代表

日米交渉の最中、公明党訪中団として訪中。


日本維新の会は……

大阪への中国の侵略行為への対応は野放し。


立憲民主は……

岡田克也顧問などが日本企業の中国進出を推進。


自民党議員は……

中国大使館員からのアプローチ・工作活動が及ぶ。

 

次ページからのポイント(有料記事)

Interview 中国の工作に侵される自民党 / 佐々木類氏

Column 公明・立憲・維新も中国にやられている

「親中」は亡国の選択である