全国公開中

《本記事のポイント》

  • ポリネシアの島々に伝わるムー大陸の伝説
  • 未知なる挑戦に踏み出す勇気
  • 世界の人々を一つにするという挑戦

美しい南国の海を舞台にしたミュージカル・アドベンチャー映画の続編だ。

前作での壮大な冒険から3年。モアナは、愛する家族と島の仲間たちとともに暮らしていた。ある日、「かつて人々は一つにつながっていたが、人間を憎む神によって引き裂かれた。海の果てにある島に辿り着けば呪いは解け、世界は再び一つになる」という伝説を知る。

モアナは人々の引き裂かれた絆を取り戻すため航海に出ようとするが、それは、その島に近づこうとすれば、"生きては帰れないかもしれない"というほどの危険に満ちた冒険だった。

家族たちと二度と会えないかもしれない。迷いや葛藤を乗り越えて果てしない旅へ踏み出すモアナ。前作で相棒となった半神半人のマウイが「モアナ、お前は一人じゃない」と背中を押し、島の仲間たちと新たな冒険へ旅立つ。

ポリネシアの島々に伝わるムー大陸の伝説

本作の特徴は、実在するポリネシアの伝説をベースにしている点だ。

潮の流れが集まる島モトゥフェトゥは、かつて海の民が交流する場所だった。ところが、それを妬んだ嵐の神ナロが、民を弱体化させるために分断させて、島を海に沈めてしまった──。

この沈没した島モトゥフェトゥは、伝説の大陸ムーを彷彿とさせる。

大川隆法・幸福の科学総裁は著書『太陽の法』の中でムー大陸の沈没について次のように語っている。

ムー大陸は、いまからおよそ一万五千三百年前、三段階にわたる大陸の沈下によって、海中に没しました。ラ・ムー(*)の名前からとった巨大な近代都市ラ・ムーも、この大陸の沈下によって、当然のことながら、太平洋中に沈没してしまいます

このムーの沈没の原因は、当時の人々から信仰心が失われたことだったという。

信仰の部分が薄れてきて、一部進んだ宇宙的な技術等もこの世的なものにすべて置き換えられていき始めた。だから、『欲望』というか、『権力欲』みたいなものを満たすために奉仕するような科学技術にだんだんなっていったわな。やっぱり、そういうものを持った者が、人を奴隷化していける時代になってきたし」(『公開霊言 超古代文明ムーの大王ラ・ムーの本心』より)

それから、核戦争に相当するかもしれないけれども、そうした大量破壊兵器もいっぱい出てきて、自分たちで首を絞めているようなところもあったわね

大陸が消えるような場合は、いったん"原始化"するんですよね。で、もう一回やり直さなきゃいけない。積み上げた積み木を崩して、もう一回積まなきゃいけないようになるので」(前掲書より)。

巨大地震や大陸の沈没は決して偶然起きるものではない。宇宙と地球を司る偉大なる仏神の力によるものだ。人間が信仰心を失い、傲慢の極みに達した時、文明の"洗い替え"を命じることもあるのである。

(*)約一万七千年前のムー帝国の大王であり、地球系霊団の至高神であるエル・カンターレの分身の一人。ムーの人々に「愛と慈悲」の教えを説き、宗教家兼政治家として、ムー文明の最盛期を築いた。

未知なる挑戦に踏み出す勇気

人間にかけられた呪いを解くべく、未知なる挑戦を続けるモアナには数々の試練や困難が降りかかる。

しかし、あらゆる可能性が失われたかに見えても、「まだ道があるはずだ」と自らを奮い立たせ、失意や絶望を振り払い、心の中に希望を育てあげて、チャレンジを続けるモアナの姿は冒険アドベンチャー映画の醍醐味そのものだ。

特に今回は、折に触れて"先祖の霊"が導きや力を与えてくれるという設定になっていて、ポリネシアの人々の伝統や信仰が生き生きと描かれている。

映画では、モアナの夢の中に、先祖であるタウタイ・ヴァサが光を放ちながら現れ、モアナに直接語りかけていた。

「孤立した世界では未来がない。だから、さらに遠くへ漕ぎ出して、外海の民とつながる必要があるのだ。目指すべき島はモトゥフェトゥなのだ」と言い残して、タウタイ・ヴァサはジンベイザメに姿を変えると、彗星のような尾を引きながら消えていった。

映画のクライマックスシーンでは、この先祖霊タウタイ・ヴァサが数多くの仲間とともに現れ、モアナに神秘的な力を与えているのがとても感動的に描かれていた。

信仰心とは、水中から、頭を出し、空気を吸うことだ。」(『人格をつくる言葉』)と述べられている通り、水中で溺れ苦しんでいる時にこそ、霊的世界から数多く縁ある霊人から励ましを受けていることを信じること。そして、目の前の困難に対して逃げることなく果敢なチャレンジをすることは、忘れてはならない心掛けだろう。

世界の人々を一つにするという挑戦

再び人々を一つにするという理想のために、生命の危険を冒してでも、冒険と挑戦を続けることが今回のモアナの使命になっている。

数多くの戦乱や紛争が地球上に満ちている現在、世界の人々が一つの理想のもとに、お互いを信じ、励まし合っていく世界をつくることは、最も必要とされることである。

それは、この映画に即して言えば、失われた伝説の大陸ムーにかつて存在した、偉大なる指導者ラ・ムーの導きを求めることでもあるだろうし、私たち現代人にとっては、多くの宗教で根本の神とされる「人類の共通の起源である御存在」の御心を探究することでもあるだろう。

天上界から降ろされた教えは、すべて私と関係がある。それらの教えを降ろしたときに、立ち会ったことがある。指導したことがある。

その本人が、今、地上に現れて、エル・カンターレとして、あなたがたに、『諸宗教の統合・統一こそ、全世界人類を救う道である。唯一の道である』ということを教えているのだ。

唯一なる法、地球的仏法真理によって、すべてを統合する。

民族の枠を超えよ。

地球人としての意識に目覚めよ。

そして、共に助け合って生きることを知らなくてはならない

(『大川隆法 東京ドーム講演集』第6章 ネオ・ジャパニーズ・ドリーム)

世界を再び一つにすべく、まだ見たこともない人々のために自らの命を懸け続けるモアナの挑戦を描いた本作は、大きな愛のために生きることの大切さと、目に見えない世界からの導きを信じきる信仰心の尊さを改めて思い出させてくれる。

 

『モアナと伝説の海2』

【公開日】
全国公開中
【スタッフ】
監督:デイブ・デリック・ジュニア
【キャスト】
出演:アウリー・クラバーリョほか
【配給等】
配給:ディズニー
【その他】
2024年製作 | 100分 | アメリカ

公式サイト https://www.disney.co.jp/movie/moana2

【関連書籍】

17230_01.jpg

『公開霊言 超古代文明ムーの大王ラ・ムーの本心』

幸福の科学出版にて購入

Amazonにて購入

大川隆法 東京ドーム講演集

『大川隆法 東京ドーム講演集』

幸福の科学出版にて購入

Amazonにて購入

いずれも 大川隆法著 幸福の科学出版

【高間智生氏寄稿】映画レビュー

過去記事一覧はこちら