《ニュース》

パートで働く人らが一定の収入を超えると逆に手取りが減るために、就労時間を減らして賃金を調整する「年収の壁」をめぐり、政府は10月より「支援強化パッケージ」と呼ばれる助成金制度を開始しました。27日付朝日新聞が報じています。

《詳細》

「年収の壁」は二つあるとされ、一つ目の「106万の壁」では、従業員100人以上の企業(2024年10月からは51人以上)で、配偶者に扶養される人が週20時間以上働いて年収106万円を超すと、扶養から外れ、社会保険料を自分で負担することになり、手取り収入が減ります。もう一つの「130万の壁」では、従業員数が100人以下の企業でも、年収が130万円を超すと社会保険の加入対象者となり、手取りが減少します。

そこで、厚生年金や健康保険に新たに加入するパートやアルバイトなどの従業員については、企業が保険料の本人負担分を穴埋めする手当を支給(社会保険適用促進手当)。政府は手当を支給した企業に対し、一人当たり50万円の助成金を出す取り組みを、今月から始めました。

年収が130万円を超えても連続2年までなら扶養にとどまれるようにすることで、人手不足問題に対応することが狙いです。ただし、この措置は25年度末までの当面策であること、余力のある企業しか使わないと予想されると、朝日新聞は伝えています。

少子高齢化で生産年齢人口が減る中、政府は人手不足解消の一環としても、最低賃金の引き上げなども行っています。しかし最低賃金を引き上げれば、年収の壁を超えやすくなり、年末に近づくと就労時間を制限する非正規労働者が増加。結果、中小企業を中心に人手不足に拍車をかけており、改善を求める声が上がっていました。

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