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ベルギーの情報機関である国家安全保障局(VSSE)が、中国のアリババグループ傘下の物流会社がベルギーで運営する拠点にスパイ活動の疑いがあるとして、監視を行っていたことが明らかになりました。

《詳細》

対象となっているのは、アリババ傘下の物流会社「菜鳥網落」(ツァイニャオ)が、ベルギー北西部リエージュの貨物ハブ空港に設置している拠点です。VSSEは、アリババなど中国企業による「スパイまたは妨害活動」を示す動きを監視しているといいます。

6日付英フィナンシャル・タイムズ紙が報じたところによると、VSSEは「中国企業は法律で中国当局や情報機関とのデータ共有が義務付けられている」として、アリババが注意すべき企業であると指摘したといいます。

「菜鳥網落」は、世界で約230カ所に物流拠点を持ち、「中国全土24時間、全世界72時間」を掲げて貨物を取り扱っています。物流のデジタル化を目指し、ショップオーナー、物流会社、配達会社、倉庫会社、消費者をつなぐシステムを構築しているため、荷物はいつでも確認可能であることを売りにしています。

同紙の取材に、ブリュッセル自由大学のジョナサン・ホルスラグ教授は、「菜鳥網落」の物流ソフトウェアがスパイ行為に関係していると指摘し、「主な懸念が、このプラットフォームを通じて、サプライチェーンについて深く知ることができ、今後生じうる脆弱性についてもよく分かるようになること」と答えています。

「菜鳥網落」は2020年、東京、横浜、大阪、神戸などに拠点を開設して日本市場に参入。日本通運などの物流企業と連携しています。

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