《ニュース》

三井物産や三菱商事などが出資するロシアの石油・天然ガス開発事業「サハリン1」「サハリン2」の配当が中国人民元で支払われたことがわかったと、16日付日本経済新聞が報じています。

その理由は、ロシアがウクライナ侵攻したことに対する制裁で、西側諸国がロシアをドル決済網から締め出した結果、ロシア側がドル建てで配当を送金することが難しくなったためだといいます。

《詳細》

日経新聞によると、制裁前は、三井物産や三菱商事などへの配当は年2回ほど、ドルで送金され、シンガポールの銀行口座で決済されていました。制裁後は金融機関がロシア関連のドル取引に及び腰になり、このルートでの配当支払いができなくなりました。

そこでロシア側は配当の支払い方法を「人民元かルーブルで」支払うと変更。三井物産や三菱商事などへの配当は人民元で支払われることになりました。日本のメガバンクが受け皿となる人民元口座をつくり、商社への100億円規模の配当支払いを実現したといいます。

ロシア連邦中央銀行によると、外国為替取引における人民元の取引シェアは増え続けており、3月には過去最高の39%に上りました。ドルのシェアは34%に落ち込んでいます。

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