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中国が6月1日より、ロシアの不凍港であるウラジオストク港を中国国内の港のように使用できるようになったと、海外メディアが報じています。

《詳細》

韓国紙「朝鮮日報」によると、中国東北部の吉林省と黒竜江省がウラジオストク港を中国国内の港のように使用することが可能になりました。中国海関総署(関税庁)が、「東北部の老朽化した工業基地の振興戦略を実現し、国内の貿易商品の国境間運送協力を遂行する海外港湾の使用を促進するため、吉林省から国内貿易商品の国境間運送事業範囲をさらに拡大することを決めた」と説明したといいます(16日付日本語版)。

そのメリットについてロシアの日刊紙「ザ・モスクワ・タイムズ」は、中国東北部の貿易の中継地点としてウラジオストク港を使用できれば、物流ルートの陸路部分を5分の1削減できると伝えています(17日付)。

今回の措置は、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が3月にモスクワで署名した「2030年までの中露経済協力の重点的な方向の発展計画に関する共同声明」を具体化したものと見られています。その中で両国は、「中国-ロシア『東北-極東』地域間の互恵協力を発展させる」ことで一致していたと、韓国紙「中央日報」が報じています(5月15日付日本語版)。

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