2022年12月号記事

異常気象は「CO2温暖化」のせいではない!

猛暑、大型台風、洪水、熱波、山火事──。
こうした事象があるたびに、「CO2温暖化」と結びつける風潮がある。
だがそれは科学的に正しいのか?

日本では6~7月、記録的な猛暑に見舞われた。群馬県伊勢崎市では6月の国内最高気温(40.2度)が観測され、東京都心でも猛暑日の連続記録を更新した。

9月中旬には「最強クラス」の台風14号が上陸し、各地に甚大な被害をもたらす。

海外に目を転じても、パキスタンが大洪水で国土の3分の1が水没し、世界に激震が走った。

北米や欧州にも、熱波や山火事が襲い、イギリスでは史上初の40度超えが観測された。

中国でも記録的な大雨のみならず、深刻な干ばつも発生し、「干上がった川の底から数百年前の仏像が出てきた」といった報道もなされた。

「何かがおかしい」という実感が世界を覆うが、それはたいてい、「CO2による温暖化の影響」として語られている。

しかし、そう判断するのは早計だ。

 

次ページからのポイント

温暖化と異常気象の関係は証明されていない/キヤノングローバル戦略研究所 杉山 大志氏

そもそも温暖化の原因はCO2ではない