中国電力本社。画像:Taisyo/Wikipedia

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家庭向け電気料金について、各電力大手とも定められた上限価格に達しているものの、この上限自体を引き上げる動きが出ています。

《詳細》

原発再稼働が進まない中、ロシア-ウクライナ戦争で燃料費が高騰していることなどにより、電力各社は電気料金にその分を転嫁せざるを得ず、料金は上昇し続けていました。

ところが家庭向け料金(規制料金)に関しては、利用者の負担軽減の観点から、定められた基準価格の1.5倍分までしか料金転嫁できない制度になっています。大手10社ともその上限に達してしまったため、11月から同料金は据え置かれていました。

しかし値上げできない分は各社が負担しなければならないため、経営を圧迫します。そこでまずは中国電力と北陸電力が、規制料金を含む全ての電気料金を抜本的に引き上げることを検討していることを、9月30日付産経新聞が報じました。

規制料金の引き上げには、経済産業省への申請と認可が必要となり、数カ月を要すると見込まれています。

この動きは中国・北陸に限らず、他の電力大手にも広がる可能性があるといいます。

家庭向け料金に限らず、法人向けなども含む電気料金は来年以降もさらに高騰することが想定されています。岸田政権は現在、電気料金が来年春以降の料金改定や契約見直しにより、「一気に2~3割の値上げになる可能性がある」として、現金給付や電力会社への補助金などの負担軽減策を検討し、1兆円を超える国費負担になる可能性などを各紙が報じています。

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