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パキスタンの国土の3分の1が浸水したとされる大雨に関して、このほど、国際チームが「地球温暖化によって降水量が最大50%増加した可能性がある」との分析結果を発表しました。

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イギリスやパキスタンなどの研究者が参加する研究チーム「ワールド・ウェザー・アトリビューション」が、今回の大雨と温暖化の関係を分析し、19世紀後半から世界の平均気温が約1.2度上昇していることによって、パキスタン南部2州の5日間の総降水量が最大50%増えた可能性があるとし、「温暖化が寄与していることは明らか」としています。

一方、同研究では、インダス川流域のこの地域は、雨の降り方の毎年の変動が大きいため、今回の分析結果には「不確実性がある」とも指摘しています。

また、シミュレーションに使用した気候モデルの多くが、モンスーン地域特有の降雨特性を反映するのが難しいとして、「長期的な変動性や、私たちの評価では捉えられないプロセスが重要な役割を果たしている可能性がある」とし、人為的な温暖化の影響を数値化するのは難しいとしています。

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