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中国各地を異常気象が次々と襲うなか、今度は長江の渇水による被害が深刻化しています。四川省などでは水力発電量が減り、工場に操業停止命令が出ています。

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中国では中部や南部で40度を超える記録的な猛暑が続いています。熱波は19日で68日目となり、記録を取り始めた1961年以降で最長に。44度を記録した地点も出てきているほどです。

日照りが続いたことにより、長江の水位は急激に低下しています。水力発電の割合が8割を超える四川省では、猛暑でエアコンなどの使用が増え、電力需要が増加しているところに発電量の低下が重なりました。15日から20日までの間で工場の操業停止命令が出され、製造業などの企業約1万6500社の多くが影響を受けていると見られています。

その他、重慶市の一部地域でも工場が全面停止や一部操業停止となっており、江蘇省や浙江省、安徽省でも、電気使用量が多い時間帯を中心に、電力不足を理由とした操業制限が始まっています。

中国当局は、長江の渇水が9月まで続く恐れがあると警告しています。

一方、長江の水源を擁する中国北西部の青海省では、局地的な豪雨による土砂災害で16人が死亡、6千人超が被災するという大きな被害が出ています。

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