《ニュース》

ロシアによるウクライナへの軍事作戦などの世界情勢を受け、「ニュース離れ」が加速しているとする調査結果を15日、英ロイター・ジャーナリズム研究所(The Reuters Institute for the Study of Journalism)が公表しました。時事通信などが報じています。

《詳細》

調査は46カ国の9万3000人を対象に実施され、ニュースを意識的に避けていると回答した人の割合は、2017年の29%から38%に拡大。ブラジル(54%)やイギリス(46%)など、ほぼ倍増した国もありました。

調査のほとんどはロシアの軍事作戦以前に完了していましたが、2月以降に調査が行われた5カ国では、「ニュース離れがより進行していることが示された」といいます。

研究所は、新型コロナウィルスのパンデミックや戦争、物価高騰などの複合的な要因がニュースへの関心を低下させていると分析。特に若者の間で、ニュースを「気がめいる」ものと見なす傾向が顕著だったと伝えています。ただ、ニュースを避ける主な理由として、コロナや政治関連のニュースなどを中心に、同じ話題が繰り返される点を挙げています。

報告書の筆頭執筆者ニック・ニューマン氏は調査を「メディア業界にとって非常に厳しい」結果となったと評価し、「政治危機や国際紛争、パンデミックなど、ジャーナリストが最も重要だと考えるテーマこそが、一部の人のニュース離れを招いている」と述べています。

メディアに対する信頼度は平均42%と昨年の44%を下回り、ほぼ半数の対象国で低下。上昇したのは7カ国のみで、特にアメリカは26%と、スロバキアと並び最低でした。

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