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コロナ感染対策が強化されて約1カ月経つ中国・北京市において、複数の名門大学の学生たちが、隔離施策への抗議活動を行っています。

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北京市当局は21日、名門大学が集中する海淀区について、感染対策の強化を発表。各大学が授業の停止やキャンパス・寮の封鎖を実施しました。これに対する抗議運動が、各大学で発生していると報じられています。

ラジオ・フリー・アジアや万維読者網などによると、中国政法大学と北京師範大学においてこのほど、数百人の学生が集まり、大学当局の感染対策に抗議しました。

両大学では数百人の学生が、「帰宅してオンライン授業を受ける選択肢を与える」ことなどを求めて集会を開催。携帯電話のライトを点灯させながらキャンパス内を歩くなどの映像が、SNS上に投稿されています。

一部の抗議者は、始皇帝の死の翌年にあたる紀元前209年に秦国に対して反乱を起こし、王朝滅亡のきっかけをつくった「陳勝・呉広の乱」で叫ばれたスローガンを文字って、「大中興、陳勝王」と叫んだと報じられています。

また主催者がデモ参加者に、フランス革命をモチーフにし、香港デモでも歌われた「民衆の歌」を流すよう促したとされる文書も、ネット上で確認されたといいます。

英フィナンシャル・タイムズやサウス・チャイナ・モーニング・ポストなどによると、北京大学が封鎖した学生寮を金属の壁で覆おうとしたところ、数百人の学生が集まって抗議しました。

各大学とも、当局側が譲歩し、学生側の要求を一部呑むなどしています。

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