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米連邦議会の下院議員5人が25日夜に台湾を訪問し、翌日に台北の総統府で蔡英文総統と会談を行いました。
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米議員団による訪台は今年に入って3回目。今月9~11日にも米軍幹部らを含む米上院議員団が訪台し、蔡氏や国防部長(国防相)と会談したばかりです。
この度の訪台にあたっては、中国政府から中止の要請があったとのこと。議員団の一員である民主党のエリサ・スロトキン議員は25日、「昨日、我々の訪問が初めて報じられると、私の事務所には中国大使館から、訪問中止を求める単刀直入なメッセージが届きました」とツイートしました。
議員団長を務めるマーク・タカノ下院退役軍人委員長(民主党)は蔡氏との会談で、米台関係は蔡政権下において過去数十年間で最も生産的なものになっていると語った上で、「台湾は民主主義のサクセス・ストーリーであり、頼れるパートナーであり、そして世界における善に向けた力だ」と称賛。「我々の台湾におけるコミットメントは盤石であり、両国の繋がりは深まっている」と、米台の連携を強調しました。
会談では、アジア情勢や米台関係の強化などについて意見交換したとのことです。
これに対して、中国政府は当然強い反発を示しています。中国外務省の趙立堅副報道局長は26日の記者会見で、米議員団による訪台に、「強烈な不満と断固たる反対」を表明。以下のように批判し、アメリカに「一つの中国原則」を守るよう要求しました。
「(訪台は)中国14億人の人々の激しい憤りを引き起こしている。台湾は中国領土の不可分の一部であり、国際関係におけるカードではない」「少数の米政治家と台湾当局による的外れなパフォーマンスは、再統合の過程における雑音でしかなく、『一つの中国原則』を支持する世界180カ国の確固たる行動形式を変えることはできない」
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