《ニュース》

中国が発展途上国向けに融資を行う際、返済順位などで中国に有利となる「秘密契約」を結んでいる実態が、米ウィリアム・アンド・メアリー大学のシンクタンクが3月31日に発表した研究レポートで明らかになりました。

《詳細》

中国が過去約20年の間に24カ国に融資した約100件の契約書を、同シンクタンクが入手して分析。このうち4分の3の契約には、パリクラブ(主要債権国会議)が主導する債務整理を拒否できる条項が含まれ、借り手が中国に「不利益」な行為をした場合、即返済を求める条項もあったといいます。しかし、不利益の定義はあいまいであり、中国が恣意的に解釈できます。

また、途上国が債務を返済する際、中国を優先する条項も多く見られました。これは、民間も含めた全ての債権者を同等に取り扱うよう求める、G20の枠組みに反します。

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