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マイナンバーカードを健康保険証として利用できる新システムにトラブルが相次いだため、厚生労働省は3月下旬の本格運用を延期することとなったと、各紙が報じています。

《詳細》

マイナンバーカードを普及させる施策の一つとして、政府はマイナンバーカードを健康保険証として利用する計画を進めてきました。3月下旬の本格運用を前に、3月4日から、一部の医療機関と薬局で試験運用を開始。そこで、「保険資格の情報が確認できない」「健康保険証に記載された情報と一致しない」などのトラブルが多発していたのです。

26日付毎日新聞は、加入者の個人番号を登録した際に、他人と取り違えるなどの入力ミスが4000件ほどあることが発覚したと報道。このままであれば、患者の薬の処方歴などを閲覧できるシステムにおいて、他人の情報が表示される可能性が出てくるといいます。

マイナンバーカードを健康保険証として利用するために、各健康保険組合は共済組合など、3500ほどの保険者に対し、加入者のデータを新たなシステムに登録するように求めてきました。今回のトラブルは、コロナの影響で入力や確認が遅れたことが原因とみられています。

他にも、被保険者番号が正しく表示されないケースや、健康保険組合が個人番号を登録していないケースが約180万件あるといいます。厚生労働省は、10月までには本格運用を始めることを目標に、入力ミスが分かるようなシステムの改修を進めるといいます。

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