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中国人民銀行(中央銀行)はこのほど、1年物中期貸出制度(MLF)を通じ、市中銀行に9500億元(約16兆円)を供給したと発表しました。
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MLFは、人民銀行が2014年に中期的な金融調節を図る制度として導入したものです。今回の資金供給は、同制度として過去最大の規模になりました。
中国を中心に、世界で2020年にデフォルト(債務不履行)に陥っている企業は223社と、前年度の2倍に上っています。さらに、「優良企業」として格付けされていた中国の国有企業も相次いでデフォルトに陥っています。
11月、中国河南省の国有石炭大手「永城煤電控股集団」が発行した社債が、最高ランクの「AAA(トリプルA)」の格付けを得ていたにもかかわらず、実質的にデフォルトしました。
さらに中国半導体メーカーの「紫光集団」も、今月10日に満期を迎えるドル建て債の4億500万ドル(約470億円)相当が返済できないことを明らかにしています。別の20億ドル相当も、連鎖的にデフォルトになると見られています。
こうした相次ぐデフォルトの動きで、融資の伸びがひっ迫しました。
人民銀行は、今回の大規模な資金供給は「銀行システムの流動性を適度に潤沢」な水準を維持する狙いがあると発表。中国国内で相次ぐ、社債の債務不履行による混乱を落ち着かせるための動きであると見られています。
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