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アメリカの証券取引所のナスダックがこのほど、女性や黒人などの役員登用を義務付ける上場規則を、米証券取引委員会(SEC)に申請しました。

《詳細》

ナスダックが申請した新規規則は、上場企業に役員の多様性が外部から見えるような情報開示を行うことと共に、取締役に女性一人、マイノリティ一人を登用していることが条件となります。マイノリティは、黒人やヒスパニックなど人種的少数派のほか、LGBTなど性的少数者も含まれます。海外企業や中小企業は、女性2人の登用も認めるとしています。

登用できない理由が説明できない場合は、上場廃止となります。規則変更の理由については、「直近の1年間に(格差是正を求める)社会正義運動を通じて、企業の取り組みに注目が集まっている」ことを挙げています(2日付日経新聞電子版)。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙は申請の際に「多様な構成の取締役会と企業統治および財務実績の改善の間に関連があることを示す複数の研究を引用した」と伝えています。

また、WSJ紙は、現時点で、SECが申請を承認する可能性は低いものの、米民主党が政権を取ってSEC委員を選出した場合、党内で「アイデンティティ政治」を求める動きがあることからも、このナスダックの申請を承認する可能性があると評しています。

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