カリフォルニア州では落雷によって過去最大級の規模の山火事が発生し、数万人の住民が避難。州全域に緊急事態宣言が出されている。写真:Trevor Bexon / Shutterstock.com
《本記事のポイント》
- 米カリフォルニア州が38度を超える猛暑の中、計画停電の危機
- 無計画に「脱炭素社会」を掲げたツケが回ってきている
- 脱炭素のため2兆ドルの投資を掲げるバイデン氏が当選すれば、全米に危機が広がる
「風力など再生可能エネルギーのインフラ整備に2兆ドル(約214兆円)、電気自動車の製造を進め、2035年までに発電所から放出される二酸化炭素(CO2)の排出をゼロにする」
これは、民主党の大統領候補に正式指名された、ジョー・バイデン前副大統領が掲げる環境政策です(正式指名される前の7月時点で発表)。バイデン氏いわく、脱炭素社会を実現するための投資によって、数百万の雇用が創出されるといいます。
一方、2030年までに電力の60%を再生可能エネルギーで賄うことを目標に掲げる"環境先進州"の米西部カリフォルニア州は、熱波により38度を超える猛暑の中、電力不足による計画停電の危機に瀕しています。