ケニアで大発生したサバクトビバッタ。写真:ロイター/アフロ
2020年6月号記事
習近平に第2の天罰
サバクトビバッタが中国を襲う!
2カ月半にわたる湖北省武漢市の封鎖を解除し、世界にコロナの鎮圧をアピールする中国。
だが、次なる脅威が待ち構えている。
(編集部 山本慧)
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「世界はもっぱら中国発のコロナ問題で大騒ぎですが、サバクトビバッタの大群が、中国を襲う可能性が出てきました。アフリカなどで食糧不足を引き起こし、各国で非常事態宣言が発されています」
こう語るのは経済産業研究所上席研究員を務める藤和彦氏だ。サバクトビバッタは、2018年にアラビア半島を襲ったサイクロンによって異常発生し、その数は4月18日時点で、数千億匹と推定されている。
このバッタが農作物を食い荒らす「蝗害」は、エチオピアやジブチが過去25年、ケニアが過去70年で最悪となった。
バッタの群れは神奈川の面積ほど
日本のバッタと言えば、トノサマバッタが代表的だ。戦前は北海道などで作物に被害をもたらしたが、近年はない。「バッタによる食糧危機」といっても、ピンと来ない人は多いだろう。
だがケニアでは、サバクトビバッタの一つの群れが、神奈川県と同じ面積を占めるほどの大きさとなり、最低でも、350万人が1日に食べる量に相当する食物を食い荒らす能力があったとされる。国連食糧農業機関は、バッタが今年6月までに500倍に増えると予測。今後も被害が広がり続けるのは間違いない。
「ベトナムなどはバッタの被害に備え、コメの輸出を禁じ国内に備蓄するようにしています。その影響で、穀物の国際価格はじわじわ上昇しており、日本の食料輸入への影響は避けられません」(藤氏)
サバクトビバッタの被害地と中国への侵攻が予想されるルート
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