2019年4月にイタリアで実施したデモで、地球温暖化対策に抗議するグレタさん。グレタさんは今や、脅威論者の「ヒロイン」だ。写真:Daniele COSSU / Shutterstock.com。

2020年2月号記事

共産中国、EU、国連「解体」の10年に

2020-2030 世界を読む


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Part 2

矛盾だらけの「地球温暖化説」

東京都や京都市、横浜市などは、2050年までに二酸化炭素(CO2)などの排出で「実質ゼロ」を目指す。だが温暖化対策が無駄なものだとしたら、国民はどう思うだろうか。

2019年12月上旬、国連の気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)がスペインで開かれ、各国に温暖化対策への取り組みを急ぐよう促した。

日本は「パリ協定」に基づき、2030年までにCO2を26%削減(13年基準)することを国際公約にしている。一方、アメリカは協定からの離脱を通告し、世界中から批判を浴びている。

批判の急先鋒に立つのは、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(16歳)。グレタさんは19年9月の国連気候行動サミットで、「多くの人たちが苦しんでいます。多くの人たちが死んでいます。すべての生態系が破壊されています。私たちは大量絶滅の始まりにいます」とスピーチ。温暖化対策に消極的な指導者を叱りつけ、ノーベル平和賞の候補にもなった。

次ページからのポイント(有料記事)

ヒステリックな環境対策

Interview 0.001℃も冷やせないのに100兆円を無駄遣いする日本 / 東京理科大学教授 渡辺 正氏

Column G8が新しい「国連」になる

Part 2 ポイント解説