力強くこぶしを上げる幸福実現党のデモ隊。左から2人目は松島幹事長。

「安倍首相は、消費税10%を中止せよ!」「消費増税は、景気を冷やす原因だ!」

幸福実現党愛知県本部は25日午前、名古屋市中区の繁華街で、消費増税の中止を求めるデモを実施。学生や親子連れ、中高年など幅広い年代の約320人が参加した。

強い日差しが照りつける中、デモ隊は約1時間半、「消費増税は家計の負担だ!」「店内飲食10%、どうしてなのか、分からない!」「軽減税率は、お店を困らせる悪法だ!」などとシュプレヒコールを上げながら、繁華街を練り歩いた。

沿道では、手を振ったり、写真を撮ったり、「その通り!」と声援を送る人々の姿も見られた。

「おかん」にふんしてデモする人の姿もあった。

減税による経済成長こそが最大の社会福祉につながる

デモ出発前、幸福実現党の松島弘典(まつしま・ひろのり)幹事長が挨拶。「マレーシアのマハティール首相は『消費税6%をゼロにする』『中国との外交見直し』を掲げて政権を取りました。どこかの政党が言っていることと一緒です。日本でも、消費税を下げることがどれほど大事なことか、世界の流れであるか、皆さんに伝えてまいりましょう」と語った。

続いてマイクを握った、同党の中根裕美(なかね・ひろみ)愛知県代表も「消費税を上げたら、消費が冷え込んで、売り上げが下がって、お給料が減る。お金がないから、子供を産み育てることが難しく、社会保障の支えも必要になってくる。今、私たちがすべきことは、社会保障の充実ではなく、減税による経済成長です」と訴えた。

夫と3人の子供と参加していた名古屋市内の30代主婦は、「食べ盛りの子供を抱える家庭は『安くて量が多い』ことが大事なのに、外食以外の食料品でも『高くて量が少ない』状況になっています。今でさえ大変なのに、これ以上、税金が上がったら困ります」と憤慨。脇で聞いていた子供たちも、大きくうなずいていた。

沿道の声援を受けながら、練り歩くデモ隊。

増税中止を利用した衆院解散は「解散権の私物化」

幸福実現党は今春で立党10周年を迎えた。2009年の立党当初から、消費税をはじめ、法人税や所得税の減税、相続税・贈与税の撤廃など、「減税による経済成長」こそが日本人の暮らしを豊かにすると訴えている。

今年4月には、内閣府に「消費税10%への『増税中止』を求める要望書」とともに、全国で集めた署名を提出。2012年、13年に行った署名も合わせると、計30万6842筆に及んでいる。

この主張を聞き入れようとしているのか、最近、安倍政権は消費増税の中止をちらつかせているが、同時に、衆院を解散し、衆参同日選で与党大勝を狙っている。

増税は中止すべきだが、解散の大義にはなり得ない。増税中止を利用して選挙で勝とうとする姿勢は、「解散権の私物化」に他ならないだろう。

(山下格史)

幸福実現党は「消費税5%への引き下げ」を訴えている。

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2019年4月26日付本欄 「消費増税中止」署名を提出 総筆数5万超・累計30万超 幸福実現党

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2018年12月22日付本欄 消費税10%はまだ止められる! 幸福実現党が「増税中止」デモ

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