下松市の観光名所笠戸島から瀬戸内海を望む。「豊かな観光資源をもっと有効に生かしていきたいですね」(山根さん)

2019年6月号記事

Interview

地域を発展させる「秘策」

山口

山根栄子・下松市議に、1年間の活動と今後の決意を聞いた。


心身共に「日本一健康な下松」のため全力で走ります!

幸福実現党
山口県 下松市議会議員

山根 栄子

プロフィール

(やまね・えいこ)1970年下松市生まれ。高校卒業後、美萩野保健衛生学院を経て、歯科衛生士として勤務。2018年4月8日投開票の下松市議会議員選挙で、幸福実現党公認として初当選を果たす。「日本一健康な下松」をモットーに活躍中。

数多くの人々のご支援をいただき、昨年4月、下松市議に初当選しました。

失敗もたくさんしましたが、「下松市の皆さんを幸福にしたい」という一念で、諸先輩方の指導を仰ぎながらチャレンジを続けてきました。

市民の声を行政に届ける

日頃は市民の皆さんの声を聞いて回り、何ができるかを考えています。議会に臨む際には、皆さんのご要望やお困りごとを市長や市役所に伝え、少しでも解決できるように、一般質問の機会を大事にしています。

議員になって最初に質問したのは、江戸時代から続く切山歌舞伎の存続について。伝統芸能を守り、貴重な古文書を保存することは、個人の努力だけでは限界があります。また、子供たちにも伝統文化を守り育てる心を大事にしてもらいたいと考えました。現在では、切山歌舞伎のPR担当となり、伝統芸能存続に理解のある地元企業に協力を仰ぐ活動をしています。

昨年7月の豪雨災害の際には、避難指示を伝える防災放送が聞き取りづらいという声を、数多くの市民からいただきました。そこで9月には、安全なまちづくりについて質問。他の市議会議員も同じ問題意識をもっており、市として改善が進みました。

同時に、老朽化した下松市民武道館の建て替え予算をつけてもらうようお願いしました。武道館の隣の体育館については耐震工事が進んでいたのですが、武道館だけ見送られたのです。

しかし、武道は「武士道」の心を伝える大切なもの。築50年を経過し、新しい耐震基準を満たしていない武道館では、安心して競技に打ち込めません。武道を志す若い人たちに安全な環境を提供したいと思いました。

こうした現状は、地元で合気道を教えている、山口合気会の中村光生先生からお聞きしました。中村先生は、障害を持つ子供たちも合気道教室に受け入れ、指導されている志ある方。私自身、「障害を持つ人であっても、人生の選択の幅を広げられるようにしたい」と考えていたので、「障害を持つ子供たちの可能性を引き出したい」という考えに共感しました。

昨年11月の質問の機会には、「ゲーム依存症は病気」とWHOが認めたことを取り上げ、子供たちの心身の健康を守るために、小中学校における読書の推進を提案しました。

知恵の力で官民の連携を

PRに力を入れている切山歌舞伎のパンフレット(右)と、所属会派の会派報。

今後の課題としては、他の市町村の先進的な取り組みに学びながら、下松市の底力をもっと発揮できるようにすることです。

事を起こすにはお金が必要です。でも、あらゆることに税金を投じていては限界がきますし、増税にもつながりかねません。税金を使うべきか否かを見極めると共に、行政機能を効率化したり、PPP(官民連携)などの手法で民間の力を引き出したりする取り組みを研究・実行していきたいと思います。

他の自治体における効率化の例としては、防災センターと給食センターを同じ施設に造るケースがあります。普段は小中学校に給食を届け、有事には備蓄した食料を使って炊き出しをする場とします。給食センターとレストランを併設して「稼ぐ」方法もあります。

こうした事例に学び、警備会社のノウハウを生かして、高齢者が孤立しないような仕組みも構築したいと考えています。

多くの人たちを幸福にするためには学ぶことは無限にあります。でも、学んだだけで行動しなければ何事もなしえません。山口の偉人、吉田松陰先生も力説された「知行合一」の精神を忘れず、今後も努力を続けます。

活躍を期待しています

山口合気会 下松道場

中村光生道場長より

山根さんは、「下松のために」と一生懸命に活動されています。今まで下松市には、女性議員が1人しかいなかったので、女性活躍のさきがけとして、大きな力になってもらいたいですね。

私は合気道を教えており、特に障害を持つ子供たちに合気道に取り組んでもらうことで、心と体の健康を保つ方法について研究しています。山根さんは歯科衛生士として仕事をされていたので、市民の健康を守りたいと考えていますが、ぜひ、専門知識を生かして市民の心身の健康を守ってもらいたいですね。