中日ドラゴンズの荒木雅博選手がこのほど、プロ野球史上48人目となる2000本安打を達成した。2000本安打は、長くレギュラーとして活躍してきた一流選手の証だ。
そんな荒木選手だが、ドラフトは「外れ外れ」の1位指名で、若いころからスター選手だったわけではない。守備と走塁が評価されて出場機会を得たものの、打撃はサッパリ。5年間で打ったヒットはわずか15本で、2000本安打を達成できる選手とは思われていなかった。
得意の守備を磨きこんでレギュラーに定着し、苦手な打撃も朝と試合後の日課だというマシン打撃で力をつけ、偉業を達成した。
荒木選手のように、長く活躍し続ける選手がいる一方で、新人時代から活躍して注目を集めていたのに、途中からまったく名前を聴かなくなる選手もいる。
両者の違いは何なのか。もちろん、指導者や運など、環境に恵まれた面もあったかもしれない。だが、多くの人に知られていない部分に秘密があるように思える。
2000本安打達成後、「ここまで来られたのは練習したから」とチームメイトに語った荒木選手。ゴールデングラブ賞や盗塁王などのタイトルにも慢心せず、謙虚に努力を重ねた。
選手に厳しい練習を課すことで有名な落合博満・元中日監督も、「俺が練習している選手に、『お前、いい加減やめろ』と言ったのは荒木だけ」とスポーツ報知の取材に答えている。
こうした影の努力は、ある程度の成功を収めないと明らかにならないことが多いが、やはり活躍する人には理由があると納得させられる。
成功し続ける人たちに共通する心がけとは
スポーツ選手だけではなく、歌手や俳優、作家や評論家なども、長く活躍し続ける人と、一時的に注目を浴びてもその後消えていく人がいる。もちろんビジネスの世界でも、仕事で成果を出し続ける人と、途中で成長が止まる人がいる。
もちろん、まったく努力していない人はいないだろう。努力しても敗れる人が出るのが、競争社会の厳しさでもある。
そうした厳しさに打ち克ち、人よりも優れた成果を出すために必要な努力、マインドが説かれたのが、大川隆法・幸福の科学総裁の著作『凡事徹底と成功への道』だ。本書は、忙しい毎日の中で人生に勝利していくための心がけが説かれた『凡事徹底と静寂の時間』の続編となる。
本書では、「凡事徹底」を「 平凡な人間が、自分の平凡性を十分に自覚しつつ、五年、十年、二十年、三十年と長く、日夜、改善を続けていく 」ことと定義。そのようにして力を蓄えていくことが、世の人々から認められる不動の地位を築くための心掛けの一つだという。
また謙虚さは、世渡り術や道徳論ではなく、成功論の観点から重要だと語られる。謙虚であってこそ、自らの足らざるところが見え、努力に努力を重ねることができるからだ。
他にも、家庭と仕事との両立、部下を持つ者の心がけ、成功や失敗に対処するマインドなど、成功し続けるための「心の修行」の大切さが説かれる。
長く続く成功を得るためには、どのような状況でも淡々と努力を積み重ねていくマインド、心がけの形成こそが最も重要だと気づかされる一書だ。
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