photo by Radomil, from Wikipedia Commons
ヴェスヴィオ火山の噴火によって、1世紀、一夜で埋没したローマ帝国の商業都市ポンペイ。その大規模な遺跡修復作業が進んでいる。科学誌ナショナルジオグラフィックがこのほど、プロジェクトの様子を報じた。
プロジェクトには、建築家や考古学者に加え、地質学者や生物学者など、200人以上の専門家や技術者が参加しているという。ポンペイを2017年までに、最上級の観光名所へと変えることを目指す。
その中で特に注目されているのは、過去に火山灰の中から掘り起こされた遺体にCTスキャンをかけた点。この技術を導入することで、より詳細なデータ分析が可能となった。分析が進むにつれて、小麦や果物、木の実など健康的な食事の他、高価な輸入香辛料、ナツメヤシなどの珍しい食材を食べていたなど、当時の豊かな食生活の様子が分かったという。
その他、多様な文化が混在し、多言語が飛び交うなど、当時のローマ帝国が、今でいうニューヨークやロンドンなどに似た、豊かな社会を築いていたことが分かったという。
火山の噴火は偶然?
こうした2千年前の生活の様子が明らかになっていくのは興味深い。一方で、ポンペイの繁栄の裏にも目を向ける必要がある。
ポンペイの人々は、物質的繁栄を享受する一方で、情欲にまみれ、享楽に酔いしれていた。ローマ帝国全体を見ても、暴君ネロはキリスト教徒を迫害し、64年に首都ローマ市で起こった大火の罪をキリスト教徒に着せ、彼らを処刑していた。噴火の前には、人々の堕落や不信仰の蔓延があったのだ。
このポンペイの悲劇は、決して過去の物語ではない。大規模な天変地異の原因について、大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『逆境の中の希望』の中で、こう語っている。
「 『阪神・淡路大震災』と『東日本大震災』という二大災害は、実質上の左翼政権が立っているときに起きています。そして、その背景には、やはり、仏神、仏や神を軽んずる風潮、唯物論的な風潮があります。(中略)そういう風潮が「勝利した」と宣言しているときに、こういう天変地異が起きているのです 」
ポンペイの悲劇を反面教師とするならば、国家の繁栄は、神仏を尊ぶ心を持った国民によって、神仏の意にかなった政治がなされることが大前提だと言えるだろう。
1日には、鹿児島県の桜島で昨年8月に続く大規模な噴火があったばかりだ。日本各地で天変地異が相次ぐ中、その原因にも目を向ける必要がありそうだ。
(冨野勝寛)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『逆境の中の希望』 大川隆法著
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