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韓国政府は11日、北朝鮮の軍幹部と外交官が、昨年韓国に亡命していたことを明らかにした(11日付産経新聞)。
亡命した軍幹部は、朝鮮人民軍の偵察総局で、韓国への工作活動を行っていた大佐。昨年7月8日に韓国に亡命したという。偵察総局は金正恩第一書記が直轄しており、北朝鮮軍の核心部署。偵察総局の大佐は一般部隊の中将に相当し、亡命した軍関係者では過去最高クラスだという。
もう一人の外交官は、アフリカに駐在していた上級外交官で、家族4人で昨年5月頃に韓国に亡命していた。
韓国政府は、海外にある北朝鮮のレストランの従業員13人が亡命したことも7日、明らかにした。従業員らは、「制裁が強まる中、北朝鮮の体制にこれ以上希望がないと思った」「韓国のテレビドラマを見て、民主主義を知った」と語っているという。
金正恩体制はこのまま少しずつ崩れる?
韓国政府の報道官は、「権力層に見られる異常な兆候の一つだと考える」と述べるなど、金正恩体制の中枢で、何らかの変化が起きているとの考えを示した。また、「北朝鮮への経済制裁が功を奏した」と強調している。
韓国政府の主張通り、北朝鮮の中で、金正恩第一書記への忠誠心が薄れていることは確かだろう。
15日は、金日成主席の誕生日「太陽節」。金正恩第一書記が求心力を取り戻すため、近々、北朝鮮が再び核実験を行う可能性も十分ある。
あくまで強気の金正恩だが
金正恩第一書記は、何を考えているのか。北朝鮮が1月6日に水爆実験を行った直後、大川隆法総裁は金正恩第一書記の守護霊を呼び出し、その考えを聞いていた。
「『もう世界を征服できる力をつけつつある』ということを、新年早々、お知らせ申し上げたということだな。だから、中国も震え上がっているんだということですよ。(中略)水爆を持ってる国にね、勝ち目はないんだということを知りなさいよ」
金正恩第一書記守護霊はあくまで強気を装ったが、権力基盤が固まっていないことをほのめかす場面もあった。権力基盤は固まったのかという問いには、次のように答えた。
「わしは韓国みたいに軟弱でねえからさ。(中略)反乱の芽が出てくることはあるだろうし、韓国や中国や日本の意を汲んで動いてるやつらだろうからさ。だから、それに対しては、ちゃんと警告を発するためにも、どんどん公開処刑するなり、おんぼろ木造船に乗せて流すなり、まあ、やらせてもらいますよ」
こうしたことをしていれば、金正恩第一書記に反発を覚える軍高官は増える一方だろう。近い将来、こうしたところから、金正恩体制は崩れていくと見られる。北朝鮮に"捕らわれている"約2300万人の国民を救うためにも、平和裏に体制崩壊していくことが必要だ。
(山本泉)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『北朝鮮・金正恩はなぜ「水爆実験」をしたのか』 大川隆法著
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