来月11日で、震災から5年を迎える。

いまだに18万人以上が避難生活を余儀なくされている。そのうち10万人が福島県の人々だ。

しかし、東北三県における、震災による死者・行方不明者を足した数を見ると、宮城県1万778人、岩手県5,797人、福島県1,810人で、一番、少ない。

つまり、福島の人々の避難理由は、地震や津波によるものでなく、「放射線への恐怖」と見ていいだろう。

「何の科学的根拠もない」という発言を撤回・謝罪

そうした状況の中で持ち上がったのが、丸川珠代・環境相の発言問題だった。

丸川氏は、2月初旬の長野県での講演で、福島の放射線の除染目標が、年間1ミリシーベルト以下の被ばく線量となっていることについて、「何の科学的根拠もない」と発言したことを指摘され、数日後に発言を撤回し、謝罪した。

しかし、本当に謝罪は必要だったのか。